この記事では「諸共」について解説する。

端的に言えば諸共の意味は「一緒に」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「諸共」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。最近ショックだったのは、記事作成中にパソコンがウイルスで汚染され、完成間近の記事がパソコン諸共使い物にならなくなったことだ。

「諸共」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「諸共」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「諸共」の意味は?

「諸共」には、次のような意味があります。

行動を共にするさま。あいともに。ともども。「戦車諸共自爆する」「死なば諸共」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「諸共」

まずは「諸共」の読み方を覚えましょう。「諸共」は「もろとも」と読みます。「しょきょう」ではありません。

諸共」もろとも)には「行動をともにする、一緒に」といった意味があります。現代では「諸共」と漢字で表記することは少なく、「もろとも」とひらがなで書かれることが一般的です。

「諸共」の語源は?

次に「諸共」の語源を確認しておきましょう。

「諸共」の「共」が「ともに、一緒に」なのは容易に理解できるでしょう。「諸」もなんとなく想像は付きますが、改めて意味を整理することにしましょう。

「諸」には大きく分けて3つの意味があります。1つは「2つの、両方の」(諸手を挙げるなど)、2つめは「多くの、すべての」(諸国連合など)です。もう1つの意味が「一緒の」で、これが「諸共」の「諸」の意味となっています。たとえば「諸声」(もろごえ)は「一緒に声を合わせること」という意味ですが、聞いたことがない人もいるでしょう。それはともかく、「諸共」は同じ「いっしょに」という意味の漢字が重なって熟語となっています

\次のページで「「諸共」の使い方・例文」を解説!/

「諸共」の使い方・例文

「諸共」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.あと少しのタイミングで車諸共流されるところだった。
2.彼が借金で悩んでいたのは知っていたが、まさか一家諸共いなくなるとは。
3.四方を取り囲まれた部隊は観念したのか、死なば諸共と言わんばかりに最後の反撃を行った結果、敵味方合わせて多くの犠牲者を出して全滅した。

例文1や2のように、「〜と一緒に」「〜ともども」といった意味で「諸共」は使われます。ただし、意味の項目でもふれたように、「諸共」は「もろとも」とひらがなで表記することが多いということも付け加えなければなりません。

また、例文3に見られるように、「死なば諸共」という形で見かけることが多々あります。むしろ、「死なばもろとも」という慣用句になりつつあると言っても差し支えありません。「死ぬのなら一緒だ」という意味で使われています。

「諸共」の類義語は?違いは?

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ところで、「諸共」の類義語は何でしょうか。違いとともに見ていきましょう。

「道連れ」

前掲した辞書にも記載のある「あいともに」や「ともども」など、「諸共」の類義語と言えるものはあります。「ともに」や「一緒に」などでも良いでしょう。しかし、ここでは「道連れ」という言葉を取り上げることにしましょう。

道連れ」には2つの意味があります。1つは「連れ出って行くこと、またその人」、もう1つは「一緒に行動させること」です。このうちの「一緒に行動する、同じ道をとらせる」という意味が、「諸共」と意味が似ていると言えます。前にも紹介した「死なば諸共」という表現は、まさに「(あの世へ)道連れ」のイメージと重なるのではないでしょうか。「諸共」と「道連れ」には、どちらも周囲のものを巻き込んでいくという意味合いで一致しています。

しかし、2つの言葉が対象とするものは必ずしも同じと言えません。「諸共」の場合、「雪崩で家諸共押しつぶされる」などのように人や物を巻き込むという表現ができます。しかし、「雪崩で家と住人が道連れになって押しつぶされる」などとはあまり言いません。「敵を道連れにして自爆する」など、他人を巻き込む場合に「道連れ」を使いますが、物に対して使わないという点で「諸共」とは異なります

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「諸共」の対義語は?

さらに「諸共」の対義語も見てみましょう。

「別々」

「諸共」の対義語としてはっきりと定義されているものはありません。しかし、「諸共」の意味さえ理解していれば、対義語として使える言葉がいくつかあります。

前の項目でも説明しましたが、「諸共」の意味は「ともども、一緒に」です。ならば、「別々」や「離れ離れ」(はなればなれ)「散り散り」(ちりぢり)などが、「諸共」の対義語になりえるでしょう。

「諸共」の英訳は?

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では、「諸共」は英語で何と言うでしょうか。

「together」

「諸共」と漢字で書けば、英訳するのは難しいと感じるのかもしれません。ですが、「諸共」は「一緒に」という意味なので、意外とたやすく訳せます。

together」という英単語は、邦楽の歌詞などにもよく使われていますので、比較的なじみがあるのではないでしょうか。ここまで何度も登場している「死なば諸共」は、「die together」または「die all together」などといったフレーズで表現できます。

その他にも、「with」で代用できる方法もあるので合わせて紹介しておきましょう。たとえば、「船もろとも沈む」は「go down with the ship」などとなります。

「諸共」を使いこなそう

この記事では「諸共」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「死なば諸共」という言葉のイメージが強すぎて、「諸共」という言葉にネガティブな印象を持つ人もいるでしょう。しかし、もともとの「諸共」の意味は「行動をともにすること」です。「家族諸共投票所に行く」「村人諸共で祭りの準備をする」など、「諸共」が使われる場面は決して負のイメージが付きまとうものだけではありません。ですので、「諸共」という言葉の意味をしっかりと理解して使うようにしましょう。もちろん「もろとも」とひらがなで書いても、現代ではさほど問題とはなりません。

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国語言葉の意味

「諸共」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説!

この記事では「諸共」について解説する。

端的に言えば諸共の意味は「一緒に」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「諸共」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。最近ショックだったのは、記事作成中にパソコンがウイルスで汚染され、完成間近の記事がパソコン諸共使い物にならなくなったことだ。

「諸共」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「諸共」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「諸共」の意味は?

「諸共」には、次のような意味があります。

行動を共にするさま。あいともに。ともども。「戦車諸共自爆する」「死なば諸共」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「諸共」

まずは「諸共」の読み方を覚えましょう。「諸共」は「もろとも」と読みます。「しょきょう」ではありません。

諸共」もろとも)には「行動をともにする、一緒に」といった意味があります。現代では「諸共」と漢字で表記することは少なく、「もろとも」とひらがなで書かれることが一般的です。

「諸共」の語源は?

次に「諸共」の語源を確認しておきましょう。

「諸共」の「共」が「ともに、一緒に」なのは容易に理解できるでしょう。「諸」もなんとなく想像は付きますが、改めて意味を整理することにしましょう。

「諸」には大きく分けて3つの意味があります。1つは「2つの、両方の」(諸手を挙げるなど)、2つめは「多くの、すべての」(諸国連合など)です。もう1つの意味が「一緒の」で、これが「諸共」の「諸」の意味となっています。たとえば「諸声」(もろごえ)は「一緒に声を合わせること」という意味ですが、聞いたことがない人もいるでしょう。それはともかく、「諸共」は同じ「いっしょに」という意味の漢字が重なって熟語となっています

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