
ひょっとしたら「ハメを外す」の意味が分かっていないのかもな。ということで、今回はその「ハメを外す」の意味や語源、類義語などを院卒日本語教師の”むかいひろき”に解説してもらうぞ!

ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間働き、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「ハメを外す」の意味や語源は?

image by iStockphoto
「ハメを外す」という言葉、見聞きしたり実際に使ったりしたことがある人は多いのではないでしょうか。しかし、詳しい意味や語源はあまり知られていない言葉かもしれません。まずは、その「ハメを外す」の意味と語源に迫っていきましょう。
「ハメを外す」の意味は「調子に乗って限度を超える」
最初に、「ハメを外す」の辞書での意味を確認していきましょう。「ハメを外す」は国語辞典には次のような意味が掲載されています。(辞書では「羽目を外す」と漢字表記で掲載されている場合が多いです。)
規律や束縛から抜け出して、思うように振る舞う。調子に乗って度を過ごす。
出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「◆羽目を外(はず)す」
「ハメを外す」は、規則や束縛から解放されて自分の思い通りに振る舞うことによって、「調子に乗って限度を超える」という意味を表す慣用表現です。宴会でお酒に乗って調子に乗りすぎた行動をしてしまった場合や、旅行先で普段であればしないような行動をとった時などに使用されます。
「ハメを外す」の語源は馬!
この「ハメを外す」の語源となっているのは馬です。「ハメ」という単語は漢字で表記すると「羽目」ですが、この「羽目」は元々は「馬銜(はめ)」だったと考えられています。
「馬銜」は馬を操る手綱をつけるために口にくわえさせる金具です。この「馬銜」が馬の口から外れると、手綱で馬を制御することが不可能になります。このことから、「限度を超える」という意味で「ハメを外す」が使われるようになったと考えられていますね。
\次のページで「「ハメを外す」の使い方を例文とともに確認!」を解説!/