珍しいものでも見るかのように、そのものに注意を集中する様子。
出典:新明解国語辞典 第六版(三省堂)「まじまじ」
「これはなんだろう?」とじっくり観察している様子が伝わってきます。じっと見つめることには変わりありませんが、言葉によって微妙に意味合いが異なるのはとても興味深いですね。
その3「しげしげと」
もうひとつ、「しげしげと」も「食い入るように」と同様の意味で使える言葉です。「しげしげと顔を見つめた」と言うと、集中してじっと顔を見つめたことを表し「食い入るように」と同じような意味合いになります。
「食い入るように」の対義語は?
「食い入るように」について特定の対義語は見つかりませんでした。しかし、「見る」という動作に関していえば、「食い入るように見る」と反対の意味を表す言葉があります。
その1「一瞥」
「食い入るように見る」、つまり「じっと見つめること」とは反対に、ちらっと見る動作を表すのが「一瞥」です。先ほどの例文をすべて「一瞥」に変えてみましょう。
1.明日の遠足を楽しみにしていると言っていた息子が、天気予報は一瞥しただけだった。
2.「話がある」と突然言われたが、私は彼の顔に一瞥を与えただけだった。
3.好きな人との相性診断をしてくれるというサイトは一瞥しただけだ。
「一瞥」に合うように例文の内容も一部修正していますが、「食い入るように見る・見つめる」とはガラリと変わって反対の意味になります。「重要視していないためにちょっとだけ見る」ということですね。
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