
その団体などに属するすべての人員。総員。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「ぜんいん」
国語辞典の意味に準じて「誰も彼も」と比べると、団体や組織といった人数上限がある場合に用いられることが多そうです。ただ「日本国民全員」などと使用したりもしますから、「誰も彼も」との違いは少しと言えるでしょう。
2. 「どいつもこいつも」
「誰も彼も」をぞんざいな言い方にした言葉が「どいつもこいつも」です。「誰も彼も」に比べると、文句を言ったり愚痴・悪態を吐いたりといったややネガティブな状況で使うことが多い単語でしょう。例文を以下に示します。
1. どいつもこいつも歩きながらスマホ画面ばっかり見やがって。罰金になることもあるんだぞー!
2. ここの会員はどいつもこいつも全然回答をくれないな。他人に頼らず、自分で検索して内容をまとめるしかないか。
3. 「猫も杓子も」
ことわざでの類義語が「猫も杓子も」で、「誰も彼も」と同じ意味です。ただ「猫も杓子も」は「なんでも」「なにもかも」といった意味も有するため、ヒト以外のモノにも使えることから「誰も彼も」よりも言葉の意味や使い道が広いと言えるでしょう。
ちなみに「猫も杓子も」の語源は諸説あります。「禰宜(めこ、神主の意)も釈子(しゃくし、僧侶の意)も」が変化したという説や、杓子はしゃもじのことで旧来は主婦を指すものであったため、「猫も主婦も家族総出で」という意味が生まれたという説などです。
日本語は奥が深いですね。この2つ以外にも複数の説があるようですので、興味があれば調べてみてはいかがでしょう。
「誰も彼も」の対義語は?
さて、同義語の次は対義語(反対語)を見ていきましょう。
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