端的に言えば一糸乱れずの意味は「整っていること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元国語科教員ライターのminを呼んです。一緒に「一糸乱れず」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/min
高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターとして活動中。
「一糸乱れず」の意味は?
「一糸乱れず」には、次のような意味があります。
一糸乱れぬ
読み方:いっしみだれぬ
寸分たりとも乱れやずれがなく、ぴったり揃っているさま。「一糸乱れず」とも言う。
出典:実用日本語表現辞典 「一糸乱れず」
「いっしみだれぬ」と読み、「秩序が整って少しも乱れていないさま」や「少しも乱れず整然としているさま」を表します。
後ろに名詞を伴うときは「一糸乱れぬ動き」という言い方になり、「彼らの動きは一糸乱れず、きれいだ」など句読点の直前にくる場合は「一糸乱れず」を使うというように使い分けましょう。
「一糸乱れず」の語源は?
次に「一糸乱れず」の語源を確認しておきましょう。
「一糸」は文字通り「一筋の糸」という意味をもともと持っていました。そこから転じて、「きわめてわずかなな物事のたとえ」として使われたり、「糸」という単位として数える1つ分を意味したりするようになりました。
「一糸乱れぬ」は前者の意味が用いられ「わずかな乱れもない」という意味で使われているということですね。
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