この記事では「鼻を明かす」について解説する。

端的に言えば「鼻を明かす」の意味は「出し抜いてあっと言わせる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好き・英語好き・読書好きなライターくふを呼んです。一緒に「鼻を明かす」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くふ

語学好き・英語好き・読書好きなライター。学習塾での経験を活かし分かりやすく丁寧な解説をお届けする。

「鼻を明かす」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「鼻を明かす」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「鼻を明かす」の意味は?

「鼻を明かす」には、次のような意味があります。辞書や辞典で調べて正確な内容を確認しましょう。

1.出し抜いてあっと言わせる

出典:デジタル大辞泉(小学館)「鼻を明かす」

「鼻」が使われている慣用句はたくさんありますね。今回は「鼻を明かす」について解説しましょう。「鼻を明かす」とは「敵や優位に立っている人を出し抜いてあっと驚かせること」の意。読み方は「はなをあかす」です。ライバルや敵に対して使われていることが多い慣用句。引け目を感じている人や劣等感を持っている人に対して意表を突くような行動を取りぎゃふんと言わせるさまを示していますよ。どんな場面で使う言葉なのかイメージが湧いてきましたね。

「鼻を明かす」の語源は?

次に「鼻を明かす」の語源を確認しておきましょう。「鼻を明かす」にはなぜ「鼻」という言葉が使われているのか気になりますよね。諸説ありますが、人間は悲しみや驚き、怒りなどを感じた際に自然と「鼻」がピクピクと痙攣することがあるとされています。この人間の生理現象から由来して「鼻」が使われるようになり「鼻を明かす」=「相手を出し抜いてあっと言わせる」を示すようになったという説が有名ですよ。また、「明かす」 とは「物事をはっきりさせる」という意味で使われています。「鼻を明かす」の由来について理解が深まりましたね。

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「鼻を明かす」の使い方・例文

「鼻を明かす」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この用語は、たとえば以下のように用いられます。

1.彼はテニス部だ。次の試合でライバル選手の鼻を明かしたいと日々練習に励んでいる。

2.この新商品は売れないだろうと社内の人から言われていた。しかし、若者の間で大人気となり売れ行きが絶好調だ。批判していた人の鼻を明かすことができた。

3.彼女は数学の成績が良くないことをいつも兄に馬鹿にされてた。今回のテストは毎日一生懸命勉強して100点だった。兄の鼻を明かすことができて満足そうだ。

「鼻を明かす」の使い方を例文から学びましょう。例文1は「スポーツ」です。「ライバルに勝つために特訓して相手を出し抜こうとしている場面」を示しています。一生懸命練習している様子が伝わってきますね。例文2は「ビジネス」です。「会社で売れないだろうと考えられていた新商品の売れ行きが絶好調で上司たちをぎゃふんと言わせた場面」を言い表しています。新商品がとても人気であることが伝わってきますね。

例文3は「成績」です。「いつも数学の成績が悪いことを馬鹿にされていた妹が兄を出し抜いた様子」を表していますよ。兄に勝つためにとても勉強したのでしょうね。例文1~3のように敵やライバル、批判している人に対して使うことが多い慣用句です。特徴をしっかりと捉えておきましょう。

「鼻を明かす」の類義語は?違いは?

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「鼻を明かす」の類義語にはどのような表現が考えられるのでしょうか。一緒に確認しましょう。

「一泡吹かせる」

「鼻を明かす」の類義語には「一泡吹かせる」が考えられるでしょう。「一泡吹かせる」とは「予想外のことをやってのけて相手を驚かせること」の意。読み方は「ひとあわふかせる」です。「一泡」とは「不意を衝くことで相手を驚き慌てさせること」の意。「吹く」とは「勢いよく吹きだすこと」を言い表しています。人間は心臓が止まりそうなくらいびっくりした際に口から泡を吹いてしまうことがありますね。この人間の様子から派生して「一泡吹かせる」=「相手の不意を突き驚かせること」を意味するようになったとされていますよ。「泡を吹かせる」とも表現しますよ。どちらの表現も知っておきたいですね。

\次のページで「「鼻を明かす」の対義語は?」を解説!/

「鼻を明かす」の対義語は?

「鼻を明かす」の対義語はどのような表現が考えられるのでしょうか。関連する言葉を一緒に確認しましょう。

「後手に回る」

「鼻を明かす」には「ライバルより先を越し優位に立つさま」という意味を示していましたね。この意味における対義語として「後手に回る」をご紹介しましょう。「後手に回る」とは「相手に先を越されてしまい不利な立場になること」の意。読み方は「ごてにまわる」です。「後手に回る」の「後手」とは「将棋や囲碁の対局において先手に対して後から着手する人」という意味。ライバルや敵に先を越されて劣勢になっている場面で使われていることがポイントです。

使い方を例文から学びましょう。例文1は「スポーツ」です。「ライバルチームに先制点を許してしまった場面」を示しています。例文2は「ビジネス」です。「宿敵企業にプレゼンテーションで先を越されてしまっている様子」を表していますね。例文が示すように「先手を打たれ不利な様子」を表現している慣用句です。正しい使い方をマスターしましょう。

1.ライバルチームに先取点を奪われてしまい、私たちのチームは後手に回っている

2.わが社は新規取引先獲得のためのプレゼンテーションではいつも宿敵企業に先に越されてしまい後手に回ってしまう

「鼻を明かす」の英訳は?

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「鼻を明かす」は英語でどのように表現するのでしょうか。キーワードとなる英単語を一緒にチェックしましょう。

「take someone down」

「鼻を明かす」は英語で「take someone down」と表現できるでしょう。「take someone down」は「鼻を明かす」を意味するイディオムです。使い方を例文から学びましょう。例文1は「take them down」で「彼らの鼻を明かす」という意味を表しています。例文2は「take my teacher down」で「先生の鼻を明かす」という意味を示していますよ。また、「would like to」と「take someone down」を一緒に使い「鼻を明かしたい」という希望を述べています。いろいろなイディオムや英単語を組み合わせて多種多様な英語訳ができるようになりたいですね。

1.We took them down by winning the baseball game.
(私たちは野球の試合に勝つことによって彼らの鼻を明かした。)

2.I would like to take my teacher down by getting a good score on the test.
(私はテストで良い成績を取ることで先生の鼻を明かしたい。)

\次のページで「「鼻を明かす」を使いこなそう」を解説!/

「鼻を明かす」を使いこなそう

この記事では「鼻を明かす」の意味・使い方・類語などを説明しました。あなたには試合や仕事で悔しい思いをしたことはあるでしょうか。スポーツや仕事などに取り組む時に悔しいという感情や負けたくない友達や同僚、先輩、ライバルがいるとモチベーションが高まり一生懸命にその物事に励みたくなるでしょう。いろいろな感情をプラスに変えて物事に取り組んでみると良いかもしれませんね。

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国語言葉の意味

【慣用句】「鼻を明かす」の意味や使い方は?例文や類語を現役塾講師がわかりやすく解説!

この記事では「鼻を明かす」について解説する。

端的に言えば「鼻を明かす」の意味は「出し抜いてあっと言わせる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好き・英語好き・読書好きなライターくふを呼んです。一緒に「鼻を明かす」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くふ

語学好き・英語好き・読書好きなライター。学習塾での経験を活かし分かりやすく丁寧な解説をお届けする。

「鼻を明かす」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「鼻を明かす」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「鼻を明かす」の意味は?

「鼻を明かす」には、次のような意味があります。辞書や辞典で調べて正確な内容を確認しましょう。

1.出し抜いてあっと言わせる

出典:デジタル大辞泉(小学館)「鼻を明かす」

「鼻」が使われている慣用句はたくさんありますね。今回は「鼻を明かす」について解説しましょう。「鼻を明かす」とは「敵や優位に立っている人を出し抜いてあっと驚かせること」の意。読み方は「はなをあかす」です。ライバルや敵に対して使われていることが多い慣用句。引け目を感じている人や劣等感を持っている人に対して意表を突くような行動を取りぎゃふんと言わせるさまを示していますよ。どんな場面で使う言葉なのかイメージが湧いてきましたね。

「鼻を明かす」の語源は?

次に「鼻を明かす」の語源を確認しておきましょう。「鼻を明かす」にはなぜ「鼻」という言葉が使われているのか気になりますよね。諸説ありますが、人間は悲しみや驚き、怒りなどを感じた際に自然と「鼻」がピクピクと痙攣することがあるとされています。この人間の生理現象から由来して「鼻」が使われるようになり「鼻を明かす」=「相手を出し抜いてあっと言わせる」を示すようになったという説が有名ですよ。また、「明かす」 とは「物事をはっきりさせる」という意味で使われています。「鼻を明かす」の由来について理解が深まりましたね。

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