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【ことわざ】「腹の虫がおさまらない」の意味や使い方は?例文や類語を元国語科教員ライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「腹の虫がおさまらない」について解説する。

端的に言えば腹の虫がおさまらないの意味は「どうしようもなく腹が立つ」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元国語科教員ライターのminを呼んだ。一緒に「腹の虫がおさまらない」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min

高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターとして活動中。

「腹の虫がおさまらない」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 65943177

それでは早速「腹の虫がおさまらない」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「腹の虫がおさまらない」の意味は?

「腹の虫がおさまらない」には、次のような意味があります。

腹の虫が治まらない
読み方:はらのむしがおさまらない
別表記:腹の虫がおさまらない、腹のムシがおさまらない

どうしようもなく腹が立つ、怒りが込みあげてくる、立腹してやまない、などの意味の表現。

出典:実用日本語表現辞典 「腹の虫がおさまらない」

腹ただしくてどうにも我慢できない」「癪にさわって怒らずにはいられない」そんな様子を示したことわざです。怒りといっても程度があるかと思いますが、この場合は「ちょっとムカっとくる」ようなレベルではなく、いわゆる「ブチギレ」レベルの激しい怒りが込み上げているような場合に使われます。

ところでなぜ「虫」という言葉が使われているのか、疑問に思われたことはないでしょうか。続く語源のコーナーで、この大事なキーワードについて詳しくみていきましょう。

「腹の虫がおさまらない」の語源は?

次に「腹の虫がおさまらない」の語源を確認していきます。

昔、人の体には感情を支配する虫が住んでいると言われていました。当時は虫にとって居心地のいい場所にくると人も機嫌がよくなり、反対に無視が居心地の悪い場所では、人の機嫌も悪くなると言われていたそうです。なんとも面白い話ですよね。

そして、そうして人の気持ちを動かす虫は人の体の中でも「腹のなかにいる」とされていました。そこから、心中の感情を腹中の虫にたとえ、その虫が大人しくしないという意味から、「腹の虫がおさまらない」という表現と「怒りが我慢できない」という感情がリンクするようになったのです。

その他に、「腹の虫が承知しない」という言い回しも存在します。

\次のページで「「腹の虫がおさまらない」の使い方・例文」を解説!/

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