
その2「不動の」
次に「不動の」について。これは、物理的にまったく動きがないという意味であり、不動のほか、動く気配がない、静止、固定など。
「不動」とは、動かないこと、他の力によって動かされないといった意味のほか、不動明王の略で不動、歌舞伎の隈取りにもあります。
不動だけでも、動かないという意味ですが、「微動だにしない」のほうが動かないさまをさらに強調したニュアンスです。
その3「肝が据わっている」
「肝が据わっている」は、たとえ動揺することがあっても平然としているという意味。これが「微動だにしない」で最も類義語が多くあります。
そもそも、「肝が据わる」は、度胸がある、並大抵のことでは動揺しない、驚かないといった意味。肝が座るとは書かないので、くれぐれも気を付けましょう。
「微動だにしない」の対義語は?
続いて、「微動だにしない」の対義語(反対語)です。
そもそも、「微動」を打ち消している言葉なので、反対の意味は「微動」と言えるでしょう。例えば、わずかな揺れ、胎動、小刻みに震える、痙攣、うずく、小揺ぎなど。
「胎動」
「胎動」について、その言葉と意味を、念のため確認しておきましょう。
胎動には大きく2つの意味があり、1つは母胎内で胎児が動くこと、もう1つは新しい物事がが内部で動き始めたり、内部の動きが表面化し始めたりすることです。
例えば、最初の何もない状態だと動きようもないものの、わずかにだんだん動き始めることを胎動と言います。
「微動だにしない」の英訳は?

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さらに、「微動だにしない」の英訳も、確認しておきましょう。
「微動だにしない」をそのまま英語に訳すと、absolutely still, not move at all、budge not an inch、stand as firm as a rock などです。
「stand as firm as a rock」
「微動だにしない」の英訳、その1つが、stand as firm as a rock です。
この文章を日本語に直訳すると、岩のごとく固まって立っている、となります。つまり、微動だにしないことを表現しているのがわかるはずです。
それでは、その他の表現も合わせ、例文を紹介します。
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