この記事では、「心に留める」について解説する。

「心に留める」って、俺は何の気なく「覚えておく」っていう意味で理解している。ですが言葉を正確に使いこなせているかって言われると、心もとないんですね。例えば「止める」じゃなくて「留める」なのはどういうニュアンスなのか、とかな。

今回は興味のあることしか「心に留められない」らしいライターのぷーやんを呼んです。「心に留める」の意味と使われ方について、説明してもらおうか。

ライター/ぷーやん

webライター歴7年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。興味を引くか頭に入りやすい示し方をしてもらえないと、大事なことでも覚えが非常に悪い人間。

「心に留める」の意味とは?

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まずは「心に留める」の意味を、辞書引きと例文で確認していきましょう。

「心に留める」を辞書でみてみよう!

「心に留める」の読み方は「こころにとめる」です。さっそく辞書で調べていきます。

心にしっかり覚えておく。「恩師の言葉を―・める」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「心に留める」

桜木先生のご理解の通り、「心に留める」の意味は覚えておくということです。ただし『しっかりと』とあるように、忘れないように気を付けるような意味合いを含んでいますね。

「心に留める」の使い方を例文でみてみよう

辞書で言葉の意味を知ると、使い方を覚えて意のままに操れるようになりたくなるもの。「心に留める」を用いた例文を押さえて、言い回しの感覚をつかんでいきましょう。

1.通学路にある住宅街のなかに、見通しの悪い交差点がある。先日自転車でそこに差し掛かったとき、右側から来た車とぶつかりそうになってしまった。交通の注意ポイントとして「心に留めて」おこう。
2. キャンプのレクリエーションで山歩きをするにあたり、天候不順時の行動や連絡方法などの注意事項を「心に留めて」おくように言われた。
3.今日の講義で聞いた話はキーポイントが多かったように思える。板書はノートに取っているが、先生が話していた内容も「心に留める」ことにしよう。

例文1と2は「注意点として覚えておく」といったニュアンスがありますね。知識として絶対に忘れないようにするというよりは、危険に近づいたときに『いつでもすぐに意識できるようにしておく』意思を感じられる表現です。一方で例文3は、テストや研究あるいは生活のために役立つ知識として、「覚えておく」意味合いでの使われ方をしています。

「心に留める」の類義語3選!

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「心に留める」という言葉のニュアンスの外堀を埋めるため、類義語からみていきましょう。

心に刻む:忘れないようにする

90年代に子供時代を過ごした方は、どこかで聞いたことのある表現ではないでしょうか。この言葉、実はスーパーファミコンの名作『ドラゴンクエストⅥ』に登場します。町の人の言葉を主人公の特技『おもいだす』で呼び起こせるように会話後にコマンドを入れると、『今の言葉をふかく心にきざみこんだ』と表示されていました。

注視する:物事の成り行きを見守る

例文で『注意点として覚えておく』というニュアンスの使われ方をご紹介しました。「注視する」は、少なくともしばらくの間は注意事項として覚えておくニュアンスがありますので、「心に留める」の類義語といえるでしょう。

念頭に置く:いつも考えている

ある範疇の物事を考えるときに、常に前提条件や背景として把握しておくような意味合いのある言葉ですね。『考えごとの先頭にあって、いつも気に掛けるようにする』といったイメージでしょうか。

「心に留める」に対義語はある?

類義語の次は、対義語を押えておきましょう。

\次のページで「忘却する:すっかり忘れる」を解説!/

忘却する:すっかり忘れる

忘れることを強調した表現です。もう思い出せる気配すらない状態を、『忘却の彼方』などと言いますね。

軽視する:注意して扱わない

『注意事項として覚えておく』というニュアンスの対義的表現です。類義語で挙げた「注視する」とは、「視点」で比喩しているところが共通しています。

なおざり(等閑)にする:注意を向けずにおろそかにする

注意を払わずに物事をいい加減に行うことを示した言葉。なお「おざなり」という、アナグラム的で意味も似ている言葉もあり、紛らわしい限りですね。違いを述べるならば、どちらかというと「おざなり」はその場しのぎで真剣に取り組まないことを指し、「なおざり」は注意を向けない点に重きがあります。

「心に留める」の英語訳は?

類義語と対義語に加えて関連語として英語訳まで押さえておくと、さらに安心。意外かもしれませんが日本語の英語訳を知ることで、その言葉の理解が捗ることは多々あります。それでは「心に留める」を英語にするとどうなるのか、みていきましょう。

keep in mind:気にする

直訳すると「記憶に保持しておく」ですね。「mind」には「記憶」という意味もありますが、ここでは「気にする」と訳してもよさそうです。

チームスポーツではよく『ドンマイ』と声を掛け合いますね。これは「Don’t mind」の略。『気にしないで』と伝える表現ですが、実はこれは和製英語であり、英語ネイティブの方には通じませんのでご注意を。英語で「Don’t mind」と言った場合は、『私は気にしません(結構です)』という意味になってしまいます。

regard:注視する・関心を示す

「注視する」や「関心を示す」というニュアンスの単語。「Best regards」で「よろしくお願いします」というような、メールや手紙の最後に添える一文になります。

\次のページで「いろいろな『とめる』!その違いとは?」を解説!/

いろいろな『とめる』!その違いとは?

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「心に留める」の「留める」には、同音異義語に「止める」と「停める」がありますね。「心に留める」の意味の理解を確固たるものにするためにも、これらの違いについてもチェックしておきましょう。

留める:状態を保つ

しばらくとどまることを意味する「滞留」に用いられるように、動いていない状態や、ある一定の状態を保っていることを示します。英語で言うと、「stay」に寄ったニュアンスですね。ボタンやクリップなどの道具の作用を表現するときの「とめる」は、この「留める」を用いるのが適当なようです。

止める:動かないようにする

『動いているものを、動かなくする』という意味合いが強い言葉といえるでしょう。こちらは英語でいうと「stop」が適切ではないでしょうか。

停める:一時的に動かなくする

車関係でみることの多い字ではないでしょうか。ちなみに車を「とめる」ことは「駐車」あるいは「停車」と呼びますが、これらには明確な違いがあります。「駐車」は運転者がすぐに車を動かせないような状態で、5分以上車をとめること。荷物の積み下ろし作業を想像するとわかりやすいでしょう。一方「停車」は、車がとまっている時間が5分以内の場合に使われます。

この違いは運転免許の筆記試験でしばしば出題された覚えがありますので、これを機に覚えてしまいましょう。なお、「停」の漢字を以って「とめる」と読ませるのは、常用外とのこと。したがって公文書では使用されないようです。

文章のルールは重要だと「心に留めて」!

この記事では「心に留める」について、関連語とともに包括的に解説しました。また「とめる」の同音異義語を例に、言葉のチョイスの重要性についても述べました。

『てにをは』などの文法や単語の意味の理解など、なにも指摘されずに済む完璧な文章を一発で書ける人は、非常にまれでしょう。そういったことを指摘されるのは、ややもすれば疎まれることかもしれません。しかし自分の言いたいことを相手に正確に伝えるためには、『受け手にとってわかりやすいかどうか』を常に「心に留める」ことが大切ではないでしょうか。

この記事が「心に留める」の意味の理解を助け、円滑なコミュニケーションをとるための参考になれば幸いです。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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国語言葉の意味

「心に留める」はビジネスに必須?言葉の意味を例文・類語・英語・対義語とともにwebライターが簡単にわかりやすく解説!

この記事では、「心に留める」について解説する。

「心に留める」って、俺は何の気なく「覚えておく」っていう意味で理解している。ですが言葉を正確に使いこなせているかって言われると、心もとないんですね。例えば「止める」じゃなくて「留める」なのはどういうニュアンスなのか、とかな。

今回は興味のあることしか「心に留められない」らしいライターのぷーやんを呼んです。「心に留める」の意味と使われ方について、説明してもらおうか。

ライター/ぷーやん

webライター歴7年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。興味を引くか頭に入りやすい示し方をしてもらえないと、大事なことでも覚えが非常に悪い人間。

「心に留める」の意味とは?

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まずは「心に留める」の意味を、辞書引きと例文で確認していきましょう。

「心に留める」を辞書でみてみよう!

「心に留める」の読み方は「こころにとめる」です。さっそく辞書で調べていきます。

心にしっかり覚えておく。「恩師の言葉を―・める」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「心に留める」

桜木先生のご理解の通り、「心に留める」の意味は覚えておくということです。ただし『しっかりと』とあるように、忘れないように気を付けるような意味合いを含んでいますね。

「心に留める」の使い方を例文でみてみよう

辞書で言葉の意味を知ると、使い方を覚えて意のままに操れるようになりたくなるもの。「心に留める」を用いた例文を押さえて、言い回しの感覚をつかんでいきましょう。

1.通学路にある住宅街のなかに、見通しの悪い交差点がある。先日自転車でそこに差し掛かったとき、右側から来た車とぶつかりそうになってしまった。交通の注意ポイントとして「心に留めて」おこう。
2. キャンプのレクリエーションで山歩きをするにあたり、天候不順時の行動や連絡方法などの注意事項を「心に留めて」おくように言われた。
3.今日の講義で聞いた話はキーポイントが多かったように思える。板書はノートに取っているが、先生が話していた内容も「心に留める」ことにしよう。

例文1と2は「注意点として覚えておく」といったニュアンスがありますね。知識として絶対に忘れないようにするというよりは、危険に近づいたときに『いつでもすぐに意識できるようにしておく』意思を感じられる表現です。一方で例文3は、テストや研究あるいは生活のために役立つ知識として、「覚えておく」意味合いでの使われ方をしています。

「心に留める」の類義語3選!

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「心に留める」という言葉のニュアンスの外堀を埋めるため、類義語からみていきましょう。

心に刻む:忘れないようにする

90年代に子供時代を過ごした方は、どこかで聞いたことのある表現ではないでしょうか。この言葉、実はスーパーファミコンの名作『ドラゴンクエストⅥ』に登場します。町の人の言葉を主人公の特技『おもいだす』で呼び起こせるように会話後にコマンドを入れると、『今の言葉をふかく心にきざみこんだ』と表示されていました。

注視する:物事の成り行きを見守る

例文で『注意点として覚えておく』というニュアンスの使われ方をご紹介しました。「注視する」は、少なくともしばらくの間は注意事項として覚えておくニュアンスがありますので、「心に留める」の類義語といえるでしょう。

念頭に置く:いつも考えている

ある範疇の物事を考えるときに、常に前提条件や背景として把握しておくような意味合いのある言葉ですね。『考えごとの先頭にあって、いつも気に掛けるようにする』といったイメージでしょうか。

「心に留める」に対義語はある?

類義語の次は、対義語を押えておきましょう。

\次のページで「忘却する:すっかり忘れる」を解説!/

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