「心に留める」って、俺は何の気なく「覚えておく」っていう意味で理解している。ですが言葉を正確に使いこなせているかって言われると、心もとないんですね。例えば「止める」じゃなくて「留める」なのはどういうニュアンスなのか、とかな。
今回は興味のあることしか「心に留められない」らしいライターのぷーやんを呼んです。「心に留める」の意味と使われ方について、説明してもらおうか。
- 「心に留める」の意味とは?
- 「心に留める」を辞書でみてみよう!
- 「心に留める」の使い方を例文でみてみよう
- 「心に留める」の類義語3選!
- 心に刻む:忘れないようにする
- 注視する:物事の成り行きを見守る
- 念頭に置く:いつも考えている
- 「心に留める」に対義語はある?
- 忘却する:すっかり忘れる
- 軽視する:注意して扱わない
- なおざり(等閑)にする:注意を向けずにおろそかにする
- 「心に留める」の英語訳は?
- keep in mind:気にする
- regard:注視する・関心を示す
- いろいろな『とめる』!その違いとは?
- 留める:状態を保つ
- 止める:動かないようにする
- 停める:一時的に動かなくする
- 文章のルールは重要だと「心に留めて」!
この記事の目次
ライター/ぷーやん
webライター歴7年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。興味を引くか頭に入りやすい示し方をしてもらえないと、大事なことでも覚えが非常に悪い人間。
「心に留める」を辞書でみてみよう!
「心に留める」の読み方は「こころにとめる」です。さっそく辞書で調べていきます。
心にしっかり覚えておく。「恩師の言葉を―・める」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「心に留める」
桜木先生のご理解の通り、「心に留める」の意味は覚えておくということです。ただし『しっかりと』とあるように、忘れないように気を付けるような意味合いを含んでいますね。
「心に留める」の使い方を例文でみてみよう
辞書で言葉の意味を知ると、使い方を覚えて意のままに操れるようになりたくなるもの。「心に留める」を用いた例文を押さえて、言い回しの感覚をつかんでいきましょう。
1.通学路にある住宅街のなかに、見通しの悪い交差点がある。先日自転車でそこに差し掛かったとき、右側から来た車とぶつかりそうになってしまった。交通の注意ポイントとして「心に留めて」おこう。
2. キャンプのレクリエーションで山歩きをするにあたり、天候不順時の行動や連絡方法などの注意事項を「心に留めて」おくように言われた。
3.今日の講義で聞いた話はキーポイントが多かったように思える。板書はノートに取っているが、先生が話していた内容も「心に留める」ことにしよう。
例文1と2は「注意点として覚えておく」といったニュアンスがありますね。知識として絶対に忘れないようにするというよりは、危険に近づいたときに『いつでもすぐに意識できるようにしておく』意思を感じられる表現です。一方で例文3は、テストや研究あるいは生活のために役立つ知識として、「覚えておく」意味合いでの使われ方をしています。
心に刻む:忘れないようにする
90年代に子供時代を過ごした方は、どこかで聞いたことのある表現ではないでしょうか。この言葉、実はスーパーファミコンの名作『ドラゴンクエストⅥ』に登場します。町の人の言葉を主人公の特技『おもいだす』で呼び起こせるように会話後にコマンドを入れると、『今の言葉をふかく心にきざみこんだ』と表示されていました。
注視する:物事の成り行きを見守る
例文で『注意点として覚えておく』というニュアンスの使われ方をご紹介しました。「注視する」は、少なくともしばらくの間は注意事項として覚えておくニュアンスがありますので、「心に留める」の類義語といえるでしょう。
念頭に置く:いつも考えている
ある範疇の物事を考えるときに、常に前提条件や背景として把握しておくような意味合いのある言葉ですね。『考えごとの先頭にあって、いつも気に掛けるようにする』といったイメージでしょうか。
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