国語言葉の意味

「濯ぐ」の意味や使い方は?例文や類語を元広報紙編集者がわかりやすく解説!

この記事では「濯ぐ」について解説する。

端的に言えば濯ぐの意味は「洗う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んです。一緒に「濯ぐ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/八嶋弘毅

自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。

「濯ぐ」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「濯ぐ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「濯ぐ」の意味は?

「濯ぐ」には、次のような意味があります。

1.水などで汚れを洗い落とす。すすぐ。
2.水などで口を洗い清める。うがいをする。
3.身に受けた恥辱・汚名などを消し去り、名誉を回復する。すすぐ。
4.水の中で揺り動かして洗う。すすぐ。

出典:明鏡国語辞典第三版(大修館書店)「濯ぐ」

「濯ぐ」には「すすぐ」「そそぐ」「ゆすぐ」の三通りの読み方があります。読み方によって同じ漢字でも意味が微妙に違っており、使用方法によってはすべてが正しい日本語として通じるとは限りません。洗濯機などで洗濯物を洗う場合はすべての読み方が正解です。うがいをする意味で使うなら「すすぐ」か「ゆすぐ」汚名を晴らし名誉を回復する意味で使うのなら「すすぐ」か「そそぐ」のどちらかを使います。

「濯ぐ」の語源は?

次に「濯ぐ」の語源を確認しておきましょう。「濯ぐ」は漢字一文字で「洗」とも表記できますが、「うがいをする」ことを表すときは「漱ぐ」とも書きます。小説家の夏目漱石のペンネームに使われている「漱」という漢字です。

「漱石」は中国西晋時代の故事「漱石枕流(そうせきちんりゅう)」という文章に由来します。同時代の政治家・孫楚(そんそ)が「石に枕し流れに漱ぐ」と言うべきところを「石に漱ぎ流れに枕す」と言い間違ってしまい、誤りを指摘された際に「石に漱ぐのは歯を磨くため、流れに枕するのは耳を洗うためだ」とあくまで間違いを認めませんでした。この事例が転じて負け惜しみが強いことを意味するようになりました。夏目漱石はこの故事を参考に、自虐的に自分のペンネームに設定したと思われます。

ちなみに夏目漱石の本名は夏目金之助で、『吾輩は猫である』『坊っちゃん』『それから』『こゝろ』『明暗』など多くの小説を生みだし、明治の文豪ながらいまだに多くの愛読者がいる日本を代表する作家です。

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