
「性懲りも無く」とはまた同じあやまちを繰り返すのかと相手をあざける表現です。ドラマなどで耳にしたり、文書で目にしたりして、なんとなく分かるよな。ですが「性懲り」とは何かと問われると首を傾げてしまうんじゃないか。詳しい意味や使い方を知って「性懲りも無く」を使いこなせるようになろう。
今回は語学系主婦ライターの小島ヨウを呼んです。一緒に「性懲りも無く」を説明していく。

ライター/小島 ヨウ
言葉の使い方、漢字の意味に興味を持ち、辞典で調べまくるアナログ主婦ライター。分かりやすく、読みやすい文章を心がけている。
「性懲りも無く」の意味や使い方

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あきらめず何度でも向かってくる主人公に敵役が「性懲りも無くまたやられに来たな…」とニヒルな笑い。修行しパワーアップした主人公は困難の末に敵を撃破する…。陳腐ですが、こういった展開にも使われる「性懲りも無く」。くわしい意味や使い方を確認していきましょう。
「性懲りも無く」の意味
まず、辞書で意味を調べてみます。
同じ過ちを繰り返しても、一向に改めない。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「性懲りもない(しょうこりもな・い)」より
失敗や嫌な過去があっても、飽きず改めず、同じことを実行することを「性懲りもない」と表現します。「性懲り」に副助詞の「も」、そして補助形容詞で打ち消しの意味の「ない」を付けた構成です。述語などを形容修飾して「ない」が「なく」と変化し、「性懲りも無く〇〇する」という形で使われます。
「性懲り(しょうこ・り)」とは?
「性懲り」の意味は心の底から懲(こ)りること。「懲りる」とは失敗してひどい目に合って二度としない、と思う気持ちです。「懲」は「懲りる」のほか「懲罰」「懲役」などの熟語で使われるように「懲らしめる」。痛い目に合わせて反省させる意味です。「性(しょう)」は性質・本質・精神の意味ですから、「性懲り」はその人の精神・たましいからこりていることになります。
何度同じ過ちを繰り返しても学習しない・反省しない様が「性懲りもない」ですから、相手が呆ても仕方がないですね。
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