国語言葉の意味

「年の瀬」の意味や使い方は?例文や類語を元広告会社勤務ライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「年の瀬」について解説する。

端的に言えば年の瀬の意味は「年末」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んだ。一緒に「年の瀬」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Hata

以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。

「年の瀬」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「年の瀬(としのせ)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「年の瀬」の意味は?

「年の瀬」には、次のような意味があります。

年の暮れ。年末。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「年の瀬」

「年の瀬」とは“その年が終わりを迎えようとする時期”のこと。年末に向けた慌ただしい時期、世間一般的にバタバタして忙しくなる時期を表す言葉です。「年の瀬」が指す明確な期間は決まっていませんが、おおよそ12月中旬から大晦日である12月31日までを指して用いられます。

また「年の瀬」で使われる「瀬(せ)」とは、川の「瀬」のこと。川の「瀬」は“流れが速く水深が浅い場所”で、船で渡るのも困難なところです。そのため「年の瀬」とは“年の流れの速いところ”という意味合いで、“一年の終わりの慌ただしい時期”という言葉になります。

このように、他の年末を示す言葉と比べても“切迫した時期”というニュアンスを持っているのが「年の瀬」です。

「年の瀬」の語源は?

次に「年の瀬」の語源を確認しておきましょう。「年の瀬」という言葉は、江戸時代の「ツケ払い」に由来します。

商品を買う際、後払いで代金を支払う「掛け売り」が江戸時代には多く行われていました。そして「掛け売り」による「ツケ」の支払いは盆や年末にまとめて支払うのが多かったようです。当時はこのツケの支払いにより生活が苦しくなり、食べ物さえも購入できないといった困難な状況に陥ってしまう人も大勢いました。

このような人たちにとって年末とは、生活が苦しくなり命も脅かされる時期となります。「掛け売り」のツケをしっかり清算し、無事に年を越せるかどうか。必然的に慌ただしくなり、危機迫る時期を川の「瀬」にたとえ、「年の瀬」と言うようになったのです。

現在でも「ツケ払い」はありますが、当時は命がけの支払いでした。切迫した状況でバタバタとツケ払いに奔走したのが「年の瀬」だったのです。

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