
「大それた」の対義語は?
さらに「大それた」の対義語も見てみましょう。
「変哲もない」「何の変哲もない」
「大それた」が「身分や常識から外れた」という意味です。であるならば、その対義語はおのずと導かれるでしょう。
「普通の」「平凡な」「人並みの」などがまずは思い浮かぶはずです。その他にも、「凡庸な」「ありふれた」「ありきたりの」なども対義語と言えるでしょう。また「変哲もない」または「何の変哲もない」という言葉もありますが、この「変哲」(へんてつ)とは「普通と変わっていること、違っていること」です。よって、「(何の)変哲もない」とは「特に変わったことはない」という意味となります。
「outrageous」「monstrous」
「大それた」の英訳を検索サイトなどで調べると、「outrageous」や「monstrous」など、一見難しく見える単語が検索結果として表示されるでしょう。しかし、2語は意外と聞き覚えのある言葉に近い単語です。
まずは「outrageous」ですが、「大それた、法外な、非道な、風変わりな」などの意味があります。そして、形容詞「outrageous」のもととなっている名詞が「outrage」ですが、これなら聞いたことがあるのではないでしょうか。「outrage」をカタカナで表記すれば「アウトレージ」となり、映画のタイトルにもなっているものであると分かります。ちなみに「outrage」の意味は「非道(な行為)、憤慨」などです。
また、「monstrous」(大それた、巨大な、奇怪ななど)もカタカナで表せば分かりやすいでしょう。「モンストリアス」と読めれば、「monster」(モンスター)と関係がありそうだと推測できます。実際に「monstrous」と「monster」は語源が同じです。

「大」を「だい」なのか「おお」なのか、どちらで読めばいいのか悩ましい言葉は「大それた」以外にもあるぞ。
それは「大舞台」だ。「だいぶたい」とも読めるが、「おおぶたい」と読むのが一般的だぞ。「大きくて立派な舞台」や「俳優の堂々たる演技」という意味の「大舞台」はどちらも「おおぶたい」だな。ただし、「晴れの舞台」という意味の「大舞台」は、「おおぶたい」と「だいぶたい」どちらでも良いのだ。
「大それた」を使いこなそう
この記事では「大それた」の意味・使い方・類語などを説明しました。
ビジネスの世界では、自分のことを大きく見せたほうがいい場面があるのかもしれません。しかし、そうでなければ相手に対して自分のことを謙遜して言うはずです。大役を任されてうれしいのに、「そんな大それたことなど」とへりくだります。面倒かもしれませんが、それが日本ではマナーであるということなのでしょう。しかし、相手への気遣いを忘れないことは、必ずやビジネスシーンで役立つはずです。