

端的に言えば見遣るの意味は「視線を向ける」「眺める」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元国語科教員ライターのminを呼んだ。一緒に「見遣る」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min
高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターとして活動中。
「見遣る」の意味は?
「見遣る」には、次のような意味があります。
み‐や・る【見▽遣る】
[動ラ五(四)]
1 遠くを眺める。見渡す。
2 視線をその方に向ける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「見遣る」
古文の勉強をされている方は特に、目にしたことがある言葉かもしれません。入試でも古文の必修単語として扱われますが、実は現代語でも同じ意味で使うことができます。
読み方は「みやる」で、意味は「遠くを眺める・見渡す」となる場合と「視線をその方に向ける」となる場合があるため、前後の文脈に応じて意味を使い分けられるようにしましょう。
「見遣る」の語源は?
次に「見遣る」の語源について見ていきます。
先ほどもお話しした通り、「見遣る」は古文の中でよく登場する言葉です。現代語でも古語の場合でも意味は同じですので、入試を控えている方は特に覚えておきましょう。
もう少し詳しくみていくと、この「遣(ケン)」という漢字は「遣隋使」「派遣」などでも使われ方でもわかるように「行かせる」「おくる」といった意味を持っています。「見遣る」の場合はそれが「見る」という動作と合わさって「視線を向ける」「眺める」といった意味になったと言えるでしょう。
ちなみに古文では「遣る(やる)」という言葉も頻出ですので、合わせて覚えておいてほしいです。
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