
「勝って兜の緒を締めよ」の使い方・例文
「勝って兜の緒を締めよ」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.勝って兜の緒を締めよだ!最後まで気を抜かないで戦おう。
2.決勝まで勝ち進んだ子供たちに向かって、監督は勝って兜の緒を締めよと言った。
例文1.2はスポーツの戦いにおいて最後まで全力で戦うことを誓っている場面です。「勝って兜の緒を締めよ」は試合において叫ばれることの多い言葉ですが、ビジネスにおいても耳にするフレーズでもあります。
その1「疑り深い」
「疑り深い」は「奴はえらくうたぐりぶかい性格なんだ」「そんなにうたぐりぶかくっちゃいけないよ」などのように人が物事を信用せず疑いやすい様子を表しますよ。「疑い深い」に非常に近い意味を持ちますが、物事を信用せず何でも疑ってかかる性質について侮蔑や困惑の暗示を伴って表現する語です。疑問の深さも本来知る必要のないところまでかんぐって疑うというニュアンスがあり、多分に感情的でしょう。したがって「疑い深い」よりもさらにはっきりしたマイナスイメージがあり、懐疑的だという意味ではありますが、けっしてほめ言葉にはなりません。
また、「疑い深い」はその人の性格全体を評して言う語であって、特定の行為について疑問を持ちやすいことを意味しないことが多い。したがって「彼は他人の研究の結果には疑り深い」は誤用となり、正しくは「彼は他人の研究の結果には疑い深い」となりますよ。ちなみに「勝って兜の緒を締めよ」との違いは、「疑り深い」は人が物事を信用せず疑いやすい様子を表すという点です。
その2「注意深い」
「注意深い」は細かい点まで神経がゆきとどいている様子を表す形容詞。例えば「彼はちゅういぶかくあたりを見回した」が基本的な意味、「君はちゅういぶかい人間だね」はさまざまなことについて細かくゆきとどいている人間という意味で、しばしば「抜け目ない」というニュアンスをもつことがあり、その場合にはややマイナスよりのイメージの語となります。「注意深い」は細かい点まで神経がゆきとどくことを客観的に表す語で、そのことについての感想は原則として入っていません。
この点が、将来の不利益を恐れて細かい点まで神経をゆきとどかせるニュアンスのある「用心深い」と異なります。そのため「一度失敗すれば誰でも注意深くなる」は誤用となり、正しくは「一度失敗すれば誰でも用心深くなる」となりますよ。なお「勝って兜の緒を締めよ」との違いは、「注意深い」は細かい点まで神経がゆきとどいている様子を表すという点です。
その3「念のため」
「念のため」は明らかなことを確認する様子を表します。例えば「ねんのため申し添えますが、一度お撮りしたチケットのキャンセル・変更はできません」「どこかで見た顔だと思ったので、ねんのため名前をきいてみた」は述語にかかる修飾語の用法、「三陸海岸って最高だよね。ほんと、でも、あなたとは行かないわよ、ねんのため」は述語部分を省略した用法で、日常会話ではしばしば用いられますよ。
また、客観的に明らかであることを確認する(させ・る)ために、ある行為を行う様子を表します。相手が三陸海岸へ旅行を婉曲に誘っていると察知した話者が、先回りしてあなたとは行きたくないという明らかな結論を相手に改めて確認させるという意味で、まだ明示されていない勧誘を先回りして拒絶する冷酷さが暗示されているでしょう。ちなみに「勝って兜の緒を締めよ」との違いは、「念のため」は明らかなことを確認する様子を表すという点です。
「勝って兜の緒を締めよ」の対義語は?
「勝って兜の緒を締めよ」と反対の意味に近い言葉をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
\次のページで「「鈍い」」を解説!/