
その2「慕わしい」
「慕わしい」は「彼女には密かにしたわしく思っている人がいた」など離れている人やものに愛情を感じ心ひかれる様子を表します。とてもかたい文章語であり日常会話にはあまり登場しません。日常的には「恋しい」を用います。「慕わしい」は「恋しい」同様、現在得ていないものに対する愛情(しばしば尊敬や親しみの暗示を含む)である点にポイントがあり、単なる愛情を表す「愛しい」とは異なりますよ。
また、「慕わしい」感情を持つ相手は大人の異性であることが多く、子供や同性について用いられることは稀。「古きよき時代がしたわしい」のように人以外のものについても用いられることがありますが、この場合も現在得ていないものについての憧れの感情を表す時に限られます。この時は「恋しい」に近い意味になりますが、「恋しい」の方が憧れの感情が切実で程度が高いでしょう。
「taking no notice」
「taking no notice」は「見向きもしない」という意味です。「He’s crazy about her. He’s taking no notice in anyone else」で「彼は彼女に夢中で他の人は眼中に無い」、「I can’t think of anyone but him. she taking no notice」で「彼以外の人は考えられない、他の人は眼中にないわ」と書き表すことができますよ。
「眼中に無い」を使いこなそう
この記事では「眼中に無い」の意味・使い方・類語などを説明しました。「眼中に無い」は全く問題にしないという意味だと解説しましたね。また、打消し・否定を表す「無い」は補助形容詞あるいは助動詞と分類されることが多く、別語扱いされることがあります。なお、述語のみで用いられる場合は強い否定を表しますよ。ただし、この否定は話者の主観的な否定の意志を表明するだけであって、客観的な非存在を意味するわけではありません。参考にしてくださいね。