

端的に言えば「甘い汁を吸う」の意味は「自分では何もせず、他人の苦労したもので利益を得る」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んだ。一緒に「甘い汁を吸う」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「甘い汁を吸う」の意味は?
「甘い汁を吸う」には、次のような意味があります。
他人を利用して、自分は苦労せずに利益を得る。
出典:コトバンク
「甘い汁を吸う」は慣用句で、自分のものでない芳醇な利益を得るという意味です。この場合「うまい汁を吸う」という言い方もありますが、「うまい汁」よりもさらに快感が強調されます。本来受け取るはずのない利益を受け取ることは非常に快いことから、「甘い汁を吸う」という表現をするので、日本人の「甘い」味に対するプラス評価の大きさがわかると言えるでしょう。
「甘い汁を吸う」の語源は?
次に「甘い汁を吸う」の語源を確認しておきましょう。それでは「甘」と「汁」の漢字の成り立ちについて説明しましょう。「甘」は口の中に食べ物を入れて味わっている様子を描いた字。食べ物を味わうことから「うまい」「あまい」意味を表します。また、「汁」は水を表す「氵」と液の意味の音を示す「十」とを合わせた字。水の液、つまり「しる」を表しますよ。
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