
「何の事は無い」の使い方・例文
「何の事は無い」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.株式会社イタミアートの掲げたスローガンは様々な名言をまとめただけのもので、なんのことはない。しかし、うちわやマグネットシートに印刷してお客さまにご提供している。
2.応援しているスポーツチームを活気づけて勝利に導こうと、勢いのある横断幕やのぼりを作ろうと思った。カタログを見ていたら、上品なご婦人が制作費のご予算はと聞いてきたので、なんのことはないサービス価格でお願いしますと答えた。
3.「じんちゃん、心配そうな顔をしてどうしたの?気持ち悪いの?」「なんのことはない」
例文1は本当に会社にとって必要なスローガンなのではなく、話者の判断は会社にとって必要ではないだろうと断定しているにすぎません。例文2も発注者にとっての「なんのことはない」ことです。例文3は日常会話で自分の状況について多くを語りたくないときによく用いられる表現で、コミュニケーションを拒む心理が背景にありますよ。
その1「つまらない」
「つまらない」は問題にするだけの価値がない様子を表し、名詞にかかる修飾語として用いることが多く、述語として用いられることもありますが、述語にかかる修飾語になることは少ないです。例えば「彼はつまらない失敗を苦に自殺した」「彼女の相手はじつにつまらん男さ」は卑小であるという意味、また「つまらない物ですが、お口汚しにどうぞ」は進物の挨拶語としてふつうに用いられている例で、自分の差し出す物は取るに足りない物であるがという卑下の言葉になっていますよ。この「つまらない」は「くだらない」に似ていますが、「くだらない」には卑小さに対する明らかな侮蔑の暗示がある点が異なるでしょう。なお「何の事は無い」との違いは、「つまらない」は問題にするだけの価値がない様子を表すという点です。
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