
「布石を打つ」未来のために前もって何かを行う
「布石を打つ」は、「未来のために前もって何かを行う」という意味の慣用句です。元々は囲碁の用語で、「対局の序盤に、作戦を立てながら要所に石を置くこと」を意味します。ある目的実行のために、前もって何か行動を行う際にも、この「布石を打つ」は使用できますね。たとえば刑事ドラマで、指揮官役の刑事が、犯人が逃げ込みそうな場所に既に警察官を配置させているような場合に、「既に布石は打ってある」というセリフが出てくることがあります。
なお、囲碁の世界では、現在でも本来の意味で「布石を打つ」が使用され続けていますよ。
「外堀を埋める」の英語表現は?
「外堀を埋める」と同じ意味を表す英語の慣用句やことわざは残念ながらありません。そこで、通常の表現で「外堀を埋める」と同じような意味を表すとどうなるかを見ていきましょう。
「get rid of obstacles」
「get rid of obstacles」は、直訳すると「障害を取り除く」となります。目標に向けてその周辺の障害を排除する「外堀を埋める」とは重なる部分がありますね。「外堀を埋める」を英訳する際によく使用される表現だそうです。
例文を見てみましょう。
1.We want to get rid of obstacles before the project of a lifetime. 一世一代のプロジェクトの前に、外堀を埋めておきたい。
2.I meet and talk with my girlfriend’s parents frequently to get rid of any obstacles to our marriage. 結婚に向け外堀を埋めるため、彼女の両親とは頻繁に会って話をしている。
武士の戦いが由来のその他の日本語

image by iStockphoto
ここまで解説した「外堀を埋める」ですが、実は他にも多くの武士の戦いが由来となった日本語の表現があります。その一部をご紹介しましょう。今回ご紹介するのは「先陣を切る」と「抜け駆け」です。
\次のページで「「先陣を切る」」を解説!/