「胸を借りる」の使い方・例文
「胸を借りる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・横綱の胸を借りて練習を積んだので、ずいぶん自信がつきました。
・一般人の我々が世界レベルの指導を受けられるめったにない機会です。胸を借りて堂々と実力アップを目指しましょう。
・次の試合の対戦相手はt全国大会にも出場する強豪校だ。臆する僕たちに監督は「胸を借りるつもりで挑戦しよう」と声をかけた。
3つ目の例文のように「胸を借りるつもりで」という使い方はとてもよく見かけます。誰から見ても経験や実績、能力が上の相手と戦う際はどうしても「負けるに決まっている」「勝負にならないのではないか」と引っ込み思案な思いが心を占めがち。そんなときに励ます表現として便利ですよ。
例えば職場で後輩が、初めて役員会議で説明をするといった場合に、うまく使えそうですね。
「稽古(けいこ)をつけてもらう」
伝統的な芸能や武術を習うことを、特に「稽古」といいます。似た言葉「練習」との違いは、舞踊などの芸事や武道といった日本の伝統的なものごとの訓練について使うのが「稽古」だという点。また、練習は一人でも行いますが、師匠から習うイメージが強いのが稽古です。
この「師匠から習う」ことを「稽古をつけてもらう」、逆に教えることは「稽古をつける」と表現します。上位者が下位者に教える点では「胸を借りる」と同じですが、「力不足だが挑戦する」とのイメージは特にないのが「稽古をつけてもらう」。果敢な挑戦というよりは、粛々と習うニュアンスがあるでしょうか。
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