地学地球大気・海洋理科

「気象災害」ってどんなもの?自然災害との違いは?科学館職員がわかりやすく解説

今回は気象災害(きしょうさいがい)について紹介する。

北の北海道から南の沖縄にかけて、東西に広がった日本列島。天気予報を見ていると同じ日本でも天気や気温も大きく異なるな。そして、起きる気象災害も異なる。気象災害とは読んで字のごとく気象による災害のことです。どんなものがあるのでしょうか。

今回はそんな気象災害の種類や実際に起きた災害を紹介する。解説は化学系科学館職員のたかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか

国立大学工学部化学系出身の化学系科学館職員。理科教育に携わりたかったので科学館の仕事が大好き。

気象災害とは

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まずは気象災害とは何か、を解説します。

気象災害とは自然災害(異常な自然現象によって起きる災害)の一種で、地球の大気中で発生する災害のことです。また気象庁のHPによると気象災害は「雨、強風、雷などの気象現象によって生じる災害」とされています。天気に関する災害、というイメージですね。ちなみに自然災害には気象災害の他に火山噴火、地震、地すべりが分類されています。

皆さんは気象災害と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。具体的には以下のような現象になります。

・大雨害 ・長雨害 ・洪水 ・土砂災害

・大雪害 ・融雪害 ・着雪害 ・落雪害 ・雪崩害  

・風害 ・塩風害 ・竜巻 ・高潮 

その他

・雷害 ・干害 ・乾燥害 ・視程不良害

・冷害 ・凍害 ・霜害 ・寒害 ・日照不足害

気象災害はいくつかが重なって起き、より大きな被害をもたらすこともあります。例えば台風。台風は強風と豪雨を同時に運んできて、毎年のように大きな被害をもたらしています。その他にも低温に日照不足が重なると冷害、雨が少ないところに強い日射で重なると干害と災害が組み合わさってより大きな災害が起きているのです。

気象災害は異常な天候だけでなく、その天候によって引き起こされた洪水や雪崩などの災害も入ります。ちなみに災害とは人間に影響を及ぼすものと限定されているため、人が住んでいない場所で起こればそれは災害とはなりません。

自然災害についてはこちらの記事を参考にして下さい。

異常気象とは

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異常気象とは平年世比べて大きく異なった天候のことで、社会に大きな影響を与えます。

平年から大きく異なった、と言われてもどれくらい異なるのかわかりづらいですね。気象庁は「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」、世界気象機関(本部:スイス・ジュネーブ)は、「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」としています。

 

気象災害の例

具体的な気象災害の内容を見ていきましょう。

 

雨による気象災害

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雨による災害は、最も身近な気象災害です。雨による災害と言えば台風を思い浮かべる人が多いでしょう。

短時間に多量の雨が降るもののことを豪雨、特に限られた狭い地域に降るものを集中豪雨と言います。豪雨は6月から9月頃に降るのですが、これは気温が高くなると空気中に含むことのできる水分量が増えるからです。

豪雨の基準は地域によって異なりますが目安として南西日本では日量200㎜、北東日本では日量100㎜以上が豪雨とされています。また1時間に降る雨量が30mmを超すと豪雨とされているのです。

過去の事例:令和の台風

令和元年は大型台風が連続して日本に上陸した。

最初に上陸したのが9月9日は令和元年房総半島台風令和元年台風第15号)。この台風は関東地方に上陸した台風の中でもトップクラスのもので、千葉県を中心に大きな被害をもたらした。

さらに10月12日に日本に上陸した令和元年東日本台風令和元年台風第19号)は静岡県や関東地方、甲信越地方、東北地方などに記録的な雨が降らせ大きなダメージを与えた。105名もの犠牲が出た。

令和元年10月25日の大雨台風21号)は関東地方と東北地方の太平洋側に豪雨をもたらし、13名の犠牲を出した。

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