「要領を得ない」の対義語は?
さらに「要領を得ない」の対義語も見ていきましょう。
「筋が通る」「理に適う」
「要領を得ない」が「要点が分からない」という意味ですので、その反対である「要点がはっきりしている、理屈が通っている」という意味の慣用句を探せば、それが対義語となるでしょう。
であるならば、「筋が通る」(すじがとおる)や「理に適う」(りにかなう)が当てはまるでしょう。どちらも「物事が理屈どおりである」という意味を持ちます。その他にも、「矛盾しない」(むじゅんしない)「一貫性のある」(いっかんせいのある)「辻褄が合う」(つじつまがあう)などが対義語として使えるはずです。
「pointless」「garbled」
まず、「要領」の英訳から見ていきましょう。「essentials」や「synopsis」など、もっともらしい単語もありますが、簡潔な表現を目指すなら「point」を使っても良いでしょう。「be to the point」で「要領を得る」です。
それでは、「要領を得ない」は何と言うでしょうか。「〜less」という接尾辞は見たことがあるでしょう。「〜のない」「〜しがたい」という意味のあるものです。たとえば「cordless」で「コードがない、コードレス」、「priceless」で「値が付けられない、貴重な」となります。これを「point」の後ろに付けましょう。すると、「無意味な、無益な、要領を得ない」などの意味を持つ形容詞「pointless」になります。
それ以外にも、「garbled」という単語を使用しても良いでしょう。もとは「garble」という動詞ですが、過去形は「事実を曲げた、不明瞭な、要領を得ない」という意味の形容詞にもなります。
「要領を得ない」を使いこなそう
この記事では「要領を得ない」の意味・使い方・類語などを説明しました。
話せるだけ話すということは、さほど難しくはないでしょう。しかし、話していることがすべて伝わるかは、また別の問題になります。論点を整理して話さないと、「要領を得ない」などと言われるでしょう。ですので、話したり文章を書いたりするときは、「具体的で必要な内容だけにする」「主語をはっきりとさせる」「結論にたどり着くまでに脱線しない」などを心掛けましょう。「要領を得ない」話ばかりしていると、それは時間の無駄になります。