

端的に言えば、魚と水の意味は「切っても切れない、親しい間柄」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んだ。一緒に「魚と水」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/トラコ
全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。
「魚と水」の意味は?
「魚と水」は、ことわざ(故事成語、慣用句)です。次のような意味があります。
密接な関係、親しい間柄のたとえ。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「魚(うお)と水(みず)」
「魚と水」は、うおとみず、と読みます。魚はさかなとは読まないので注意。
水と魚が、魚は水中でしか生きられない、切っても切り離せない関係であることから、親友や夫婦、恋人同士など、極めて親しい間柄のたとえという意味です。
「魚と水」の語源は?
次に、「魚と水」の語源を確認しておきましょう。
魚と水が、切っても切り離せない関係であることが、そもそもの言葉の由来です。
中国の『三国志』の「蜀書 諸葛亮伝」において、劉備(りゅうび)が関羽や張飛らに語った「孤之有孔明 猶魚之有水也」の文言が登場します。「孤(こ)の孔明有るは、なお魚(うお)の水有るが如きなり」と読み、日本語に訳すと「私にとって孔明がいることは、言うなればまさに魚に水があるようなものである」です。
この「魚と水」は、親密な人間関係を表現しているとされています。「水魚の交わり」もほぼ同じ意味です。
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