「この期に及んで」はネガティブな文脈でよく使われるよな。割りとよく聞くから意味をわかった気でいるが、よくよく文字で見ると自分の使い方が本当にあっているのか、不安になってきちまった。
そこで今回は、何ごともいよいよ大詰めを迎えるまで、なかなか動き出さないライターであるぷーやんを呼んです。「この期に及んで」の意味と使われ方について、説明してもらう。
- 「この期に及んで」の意味から押さえよう!
- 「この期に及んで」を辞書でみてみよう!
- 例文で「この期に及んで」の使い方を確認!
- 「この期に及んで」の類義語2選!
- ここまで来て:もう引き返せない気持ち
- 今ごろになって:取り返しがつかない状態
- 「この期に及んで」に対義語はある?
- 「この期」の対義語は「定常時」
- 「及ぶ」に対義語はある?
- 「この期」「及ぶ」の対義表現を足すと…?
- 「この期に及んで」は英語ではなんという?
- at the last moment:土壇場になって
- even at this stage:この段階にいたっても
- 「この期に及んで」も見直しは必要?
- 「この期に及んで」と反省
- 「この期に及んで」しまう前に対処できるとベター!
- 「この期に及んで」もかたくなりすぎないように
この記事の目次
ライター/ぷーやん
webライター歴6年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。しかし「この期に及んで」、ルールに縛られないことがかっこいいと思っている。
「この期に及んで」を辞書でみてみよう!
「この期に及んで」では辞書に載っていませんので、「この期」と「及ぶ」にわけて辞書引きしてみます。
この大事な時。いよいよという場合。「―に及んでじたばたしない」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「このご」
なにかの活動の要所や、クライマックスに近い時期を示していますね。次に「及んで」は次のように記されています。
1物事が続いたり広がったりして、ある所・範囲に届く。達する。「五時間に―・ぶ討論」「被害は各地に―・んだ」「議論が国際問題に―・ぶ」
2ある状態にたちいたる。「この期に―・んで、まだ決めかねている」
3結果として、ある状態・段階になる。「実力行使に―・ぶ」
4自分の力が届く。なしとげられる。「―・ぶ限りの努力をする」「―・ばぬ恋」
5(多く打消しの語を伴って用いる)能力・地位・実質などの程度がある基準に達する。
㋐追いつく。また、とり返しがつく。「想像も―・ばない進歩」「悔やんでも―・ばない」
㋑匹敵する。かなう。「英会話では彼に―・ぶ者がない」→及びもつかない
6(「…にはおよばない」の形で)…する必要がない。…しなくともよい。「遠慮するには―・ばない」
7動詞の連用形に付いて、動詞の意味を強調し、その動作が最後の段階にまで到達していることを表す。「聞き―・ぶ」
8及び腰になる。
「榊をいささか折り給ひて、少し―・びて、参らせ給ふ」〈狭衣・三〉
2の意味の例に「この期に」とありますので、「この期に及んで」の「及んで」は「ある状態にいたる」という意味になります。「この期」と「及ぶ」を合わせた「この期に及んで」は、「いよいよのときに至ってもなお」といったニュアンスになりますね。
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