この記事では「目を奪われる」について解説する。

端的に言えば目を奪われるの意味は「見とれて夢中になること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

幼少期から様々な分野の本を読み続け、知識を深めてきた川瀬を呼んです。一緒に「目を奪われる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/川瀬

幼少期から多種多様な本を与えられて育ち、分からない言葉があれば辞書で引く癖がついていた。本を読む度に、細やかで表現力豊かな美しい日本語に魅了される。これまでの読書量を活かし、丁寧に言葉の意味を解説していく。

「目を奪われる」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

皆さんは「〇〇に目を奪われる」という言葉を聞いた事あるでしょうか。なんとなく「集中したいのに何かで邪魔される」と、感じてしまいます。実は、皆さんも日常生活で「目を奪われる」経験を沢山されてきているのです。それでは早速「目を奪われる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「目を奪われる」の意味は?

「目を奪われる」には、次のような意味があります。

目を盗られて何も見えない意で、あまりの美しさなどに見とれて夢中になること。「美しさに―◦れる」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目を奪われる」

「目を奪われる」とは、「あまりの美しさなどに見とれて夢中になること」という意味です。男性はとても美しい女性を見た時に、女性はとてもかっこいい男性を見た時に、その人から目を外せなくなった経験があるのではないでしょうか。それはまさに「目を奪われる」という言葉で表現する事が出来ると言えます。

また、この言葉は人だけではなく、美しい景色や自然を見た時にも「目を奪われる」と表現できるのです。

「目を奪われる」の使い方・例文

「目を奪われる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「目を奪われる」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.彼と海水浴に行ったが、美人に目を奪われていた。
2.山の頂上から見る景色に目を奪われて、しばらくその場から動く事が出来なかった。
3.友人と行った美術館で作品を目の当たりにし、目を奪われてしまった

これらの例文について、1つ1つ詳しく見ていきましょう。

「目を奪われる」を人に使う際は、その人のスタイルや顔などの外見が美しく、魅力的に感じて見とれてしまう状況を表現します。例文1を見ると、彼と海水浴に行きましたが、彼が美人に「目を奪われて」いる事が分かるでしょう。男性はそういう経験があるのではないでしょうか。女性であっても、美人についつい「目を奪われて」しまうものです。

「目を奪われる」を映像や風景に使う場合、あまりの美しさに心が強く惹かれた時に使いましょう。例文2のように、山から街を見下ろした時や日の出、夕焼けなど、素晴らしい景色は「目を奪われて」ずっと見ていられますよね。日本にはまだまだ素晴らしい景色がいっぱいあるので、「目を奪われる」経験を沢山していきたいものです。

「目を奪われる」は、物や動物にも使う事が出来ます。例文2のように、美術館で世界中で知れ渡っている名作を見たら「目を奪われて」当然でしょう。物であっても、オシャレなデザインの物や、斬新な機能の商品が印象に残る椅子。動物であれば、犬や猫のちょっとしたしぐさや可愛い表情など、「目を奪われる」ことは日常生活で多くあります。

「目を奪われる」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

「目を奪われる」には「美しさなどに見とれて夢中になること」という意味がありました。そんな「目を奪われる」の類義語についても見ていきましょう。

その1「目が釘付けになる」

「目を奪われる」の類義語には、「目が釘付けになる」が挙げられます。「目が釘付けになる」とは、「美しさに心がひかれること」という意味です。同じような言葉に「視線が釘付けになる」という言葉もありますが、こちらも魅力的なものに対して関心が向くことを指しているので、ほぼ同じ意味になります。

・彼とすれ違う際に目が釘付けになり、その場にいなくなった後でも、その姿が忘れられない。

・山頂から見た街の風景はとても素晴らしく、目が釘付けになった。

・学校で人気者の佐藤さんが姿を見せると、学校の男子達の視線が釘付けになる。

\次のページで「その2「魅了される」」を解説!/

その2「魅了される」

もう1つの類義語に「魅了される」が挙げられます。「魅了される」とは「みりょうされる」と読み、「心がどうしようもなく惹きつけられるさま」という意味。こちらも容姿が良い人や美しい人などの「人」は勿論、景色や物事など、人の心をすっかり夢中にさせてしまう時に使われます。

・先日デビューしたばかりの女性アイドルグループは、多くの国民を魅了して既に爆発的な人気となっているようだ。

・彼は情熱的な演技と甘いマスクで多くの人を魅了し、大賞にノミネートされたようだ。

・話題のジャパニーズホラー映画を見に行った。怖くて見ていられないかと思っていたが、まさかその面白さに魅了されるとは思わなかった。

その3「うっとりする」

3つ目の類義語には「うっとりする」が挙げられます。「うっとりする」とは「快さ、快感、快楽などによって心を奪われた状態になるさま」という意味です。「目を奪われる」との大きな違いがあり、「目を奪われる」は視界的に、実際に光景や人を見た時限定で使われます。「うっとりする」は限定されていなく、例えば音楽を聞いていて心を奪われた際にも使われるのです。

 

・観客達は登場人物に感情移入しているのか、恋愛映画を見てうっとりしている人達が多かった。

・長編小説を読了した後、しばらくうっとりして余韻に浸った。

・鮮やかに咲き誇るバラの花々がライトアップされ、夜の暗闇の中に美しく映える幻想的な光景にうっとりとする

「目を奪われる」を使いこなそう

image by iStockphoto

この記事では「目を奪われる」の意味・使い方・類語などを説明しました。「目を奪われる」とは、「あまりの美しさなどに見とれて夢中になること」という意味です。「目を奪われる」は、容姿端麗な異性に見とれてしまう際に多く使われます。しかし、人に対してではなく、物や動物、風景や映像など幅広く使われる言葉なのです。

類義語には「うっとりする」「魅了される」「目が釘付けになる」が挙げられ、それぞれニュアンスの違いがあります。特に、「うっとりする」は視覚的にだけではなく、音楽など幅広く使い分けられる事が出来るのです。それぞれ、上手に使いこなしていきましょう。

「目を奪われる」ような出来事や物、人に遭遇すると良い意味で心を掴まれる衝撃を受けたり、価値観が変わるようなことがあるかもしれません。景色なんかは日本中、色んな所で見る事が出来るので、旅行して「目を奪われる」ものを見に行くのもいいかもしれませんね。

" /> 【慣用句】「目を奪われる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

【慣用句】「目を奪われる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「目を奪われる」について解説する。

端的に言えば目を奪われるの意味は「見とれて夢中になること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

幼少期から様々な分野の本を読み続け、知識を深めてきた川瀬を呼んです。一緒に「目を奪われる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/川瀬

幼少期から多種多様な本を与えられて育ち、分からない言葉があれば辞書で引く癖がついていた。本を読む度に、細やかで表現力豊かな美しい日本語に魅了される。これまでの読書量を活かし、丁寧に言葉の意味を解説していく。

「目を奪われる」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

皆さんは「〇〇に目を奪われる」という言葉を聞いた事あるでしょうか。なんとなく「集中したいのに何かで邪魔される」と、感じてしまいます。実は、皆さんも日常生活で「目を奪われる」経験を沢山されてきているのです。それでは早速「目を奪われる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「目を奪われる」の意味は?

「目を奪われる」には、次のような意味があります。

目を盗られて何も見えない意で、あまりの美しさなどに見とれて夢中になること。「美しさに―◦れる」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目を奪われる」

「目を奪われる」とは、「あまりの美しさなどに見とれて夢中になること」という意味です。男性はとても美しい女性を見た時に、女性はとてもかっこいい男性を見た時に、その人から目を外せなくなった経験があるのではないでしょうか。それはまさに「目を奪われる」という言葉で表現する事が出来ると言えます。

また、この言葉は人だけではなく、美しい景色や自然を見た時にも「目を奪われる」と表現できるのです。

「目を奪われる」の使い方・例文

「目を奪われる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「目を奪われる」の類義語は?違いは?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: