3分で簡単ジョン・ドルトンの功績!化学分野で偉業を成し遂げた人物を理系学生ライターが徹底わかりやすく解説
ジョン・ドルトンは、原子や気体などの物理化学の分野において、多くの実績を残した物理学者・化学者の一人です。ドルトンの理論は当時としては先進的な考えであった。それゆえ、ドルトンは現近代の科学にも大きな影響を与えた人物でもあるぞ。ぜひこの機会に、「ジョン・ドルトンの功績」についての理解を深めてくれ。
塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。
ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。
ジョン・ドルトンについて知ろう!
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この記事では、ジョン・ドルトンという学者をメインテーマとして、お話を進めていきます。ジョン・ドルトンは物理化学の分野で多くの論文や仮説を発表していました。つまり、ジョン・ドルトンは物理学者であり、化学者でもあったのです。また、気象学者として活躍した時期もありました。
以下では、ジョン・ドルトンがどのような人物であったか、彼の研究はどのようなものであったかなどを解説していきます。解説の中で難しい用語や言葉を目にすることがあるかもしれません。このような場合は、それらの意味を1つ1つしっかりと確認しておいてくださいね。
ドルトンの人生
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ドルトンは1766年にイギリスのカンバーランド州で生まれました。若いころは数学と自然哲学の教師として働き、その後マンチェスターに移りましたよ。マンチェスターでは、哲学者であるジョン・ゴフのもとで学びを続けます。
時を同じくして、ドルトンはロビンソンという気象学者に影響を受けて、気象学を学ぶようになりますよ。気象学を学ぶ過程では、独自にハドレー循環に相当する理論を発見するなど、研究者としての才能を発揮しました。
このような経験を経て、ドルトンは物理学と化学の研究者になったのです。ドルトンは有名な研究者となり、弟子も多くかかえることになります。その弟子の中には、熱量の単位の由来となったジェームズ・プレスコット・ジュールもいましたよ。
先天色覚異常であったドルドン
ジョン・ドルトンは、先天色覚異常という障がいをもっていました。そのような事情があり、ドルトンは色覚に関連する研究も行っていたのです。実際、彼の論文の中では、「他者が赤と呼ぶ色は、私には単なる影にしか見えない」と述べられていますよ。
ドルトンが提唱した色覚についての仮説は間違っていることが後に判明しましたが、記録に残っている限り近代におけるはじめての色覚についての研究であったため、その先駆性が評価されています。このような背景から、先天色覚異常のことはドルトニズムと呼ばれるようになりました。
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