

端的に言えば炯眼の意味は「鋭く光る目」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
日本語が好きで日本文学科を卒業したハルを呼んだ。一緒に「炯眼」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ハル
日本語が大好きで日本文学科を卒業。現在は子供が言葉を覚えていく様子を見ながら日本語の奥深さを実感中。多くの人にそのよいところを紹介したいとの思いを込めて丁寧に解説する。
「炯眼」の意味は?
まず初めに、辞書で「炯眼」の意味を確認してみましょう。「炯眼」には、次のような意味があります。
1.鋭く光る目。鋭い目つき。
2.物事をはっきりと見抜く力。鋭い眼力。慧眼 (けいがん) 。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「炯眼」
「炯眼」の読み方は「けいがん」です。「烱眼」と書くこともあります。「物の本質を見抜く鋭い眼力」「物事を正確に認識、判断する力」「眼力が鋭く、洞察力が優れていること」を意味する言葉です。物事の本質、善悪、是非をはっきりと的確に見抜く力のことを表しているのですね。また、「鋭く光る目」「鋭い目つき」のことも意味しています。鋭い目つきで人を射抜くことを意味する「炯眼人を射る」や、鋭い眼力で知られることを意味する「炯眼をもって鳴らす」といった慣用表現がありますよ。
「炯眼」の語源は?
次に「炯眼」の語源を確認しておきましょう。
「炯眼」の「炯」の字には、「あきらか」「光り輝く」「はっきりとした」といった意味があります。この漢字を二つ重ねた「炯炯(炯々)」という熟語は、「目が鋭く光る様子、ごまかしを許さない様子」を意味するのですよ。「眼」という漢字は、「物を見るはたらきをする器官」いわゆる「目」を表す他に、「物事を洞察する能力」の意味も持っています。この二つの文字を合わせて「鋭く光る目」を表し、さらに「真偽や本質を見抜く鋭い眼力」を表すようになったのです。
「炯眼」の使い方・例文
「炯眼」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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