理科生物細胞・生殖・遺伝

「受動輸送」とはどんな方法?細胞内外での物質のやりとりについて現役講師がわかりやすく解説

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各種イオンが移動するために必要なチャネルはまとめてイオンチャネルとよばれます。通すイオンによって、ナトリウムチャネル、カリウムチャネル、カルシウムチャネルなど、いくつもの種類があるんです。

イオンチャネルの多くは、常に開きっぱなしというわけではありません。何らかの刺激を受けることで、開閉を行う”ゲート”という機能をもっています。刺激の種類はチャネルによって異なりますが、開閉の際にはエネルギーを必要としません。

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チャネルが開かなかければ、そのイオンは細胞内外を移動できない。物質をある程度選択的に輸送することができるわけだな。

イオンチャネルが適切に機能することで、細胞内外のイオンの量が調節され、各細胞のはたらき方が変わってきます。

たとえば、神経細胞における活動電位の発生や筋肉の収縮、ホルモンの分泌など、さまざまな細胞の活動はイオンの量の変化に関連して引き起こされているのです。

逆に考えれば、イオンチャネルが正常に動かないと、細胞の活動がうまくいかなくなってしまいます。チャネルやその関連タンパク質などに原因がある病気は「チャネル病」などとよばれているんです。

3.担体(輸送体)による輸送

チャネルによく似たものに担体(輸送体)とよばれるものがあります。こちらも細胞膜に存在するしくみの一つ。タンパク質やアミノ酸などの物質と結合すると形が変わり、その物質を膜の反対側へ通過させることができます。

このように、細胞膜には物質を通過させるいくつもの仕組みが存在しているのです。

「チャネル」「担体」と「ポンプ」

細胞膜を貫通し、物質を出入りさせる仕組みをもつ「チャネル」や「担体」。これによく似たものに「ポンプ」があります。記事の上の方でも出てきましたが、ポンプはエネルギーを必要とする能動輸送の際、細胞内外で物質を輸送する機構です。ポンプはエネルギーを消費することで開閉します。

チャネルやポンプのように、細胞膜内外の物質輸送に関わるタンパク質はまとめて「膜輸送体」とよばれているので、覚えておくと良いでしょう。調べてみると、想像以上にたくさんの膜輸送体が細胞に存在することに驚かされるはずです。

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