端的に言えば「何となし」の意味は「とりたてて何ということもなく、どことなく」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「何となし」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「何となし」の意味は?
「何となし」には、次のような意味があります。
① 事物、状況、原因などに関してこれと特定し、またはどれと限定し得ないさま。これということもない。どれときまったわけではない。
② とり立ててどうという特徴のないさま。特に変わったことはない。平凡だ。ありきたりだ。
③ 特に限定する必要のないさま。あれやこれや。すべてを含む全部である。
④ 特に意識しないさま。自然に。偶然に。なんとなく。
出典:コトバンク
「何となし」は漠然と感じる様子を表し、述語にかかる修飾語として用いられますが、述語部分を省略する場合もあります。客観的な理由はないが話者自身の主観的な感覚として漠然と感じるというニュアンスで用いられ、話者以外の対象の状態を指す場合には用いられません。
「何となし」の語源は?
次に「何となし」の語源を確認しておきましょう。「何となし」は代名詞「何」に助詞「と」と形容詞「無し」がついて一語化した連語で、江戸時代から用いられている言葉です。国語辞典などには「何となし」の詳しい文法なども載っていますので、興味のある方は調べてみましょう。
\次のページで「「何となし」の使い方・例文」を解説!/