端的に言えば「お安くない」の意味は「男女の間柄の親密なのをからかう語」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「お安くない」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「お安くない」の意味は?
「お安くない」には、次のような意味があります。
[連語]《形容詞「おやす(御安)い」の連用形+形容詞「ない」》
出典:コトバンク
「お安くない」は男女が親密な間柄であることをひやかして言う言葉。揶揄するニュアンスはありますが、羨望や嫉妬のニュアンスはないことが多いです。また、「お安くない」は「お安い」を否定した言葉ですが、「お安い」という言葉からは「お金の負担が少ない」「値段が低い」「お得感がある」「メリットがある」というイメージが湧くのではないでしょうか。
さらに、「お安くない」の本来の意味合いからは離れますが、例えば「今日はスーパーで格安価格でキャベツが買えた」「ふるさと納税で寄附金の控除を受けられた上に、節税もできて返礼品ももらえた」「円高ドル安の影響で外貨預金の金利を享受できた」「ワンストップ特例制度を利用したので、確定申告をしなくてもサービスを受けられた」「銀行間の送金手数料が値下がりし、金融機関の振込手数料が引き下げられた」といったことなどが、先に挙げた言葉から連想できる事柄でしょう。このように「お安い」は「物の価格が低い」という意味だけではなく、「お得に利益を得られる」という意味も含まれていることが分かりますね。
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