

端的に言えば、乗り掛かった船の意味は、「途中でやめるわけにいかない」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んだ。一緒に「乗り掛かった船」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/トラコ
全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。
「乗り掛かった船」の意味は?
「乗り掛かった船」には、次のような意味があります。
《乗って岸を離れた船からは下船できないところから》物事を始めてしまった以上、中途でやめるわけにはいかないことのたとえ。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「乗(の)り掛(か)かった船」
「乗り掛かった船」は、物事を始めたからには、行くところまで行ってみようとすることのたとえです。いったん関わりを持った以上は途中で身を引くことができないことのたとえとして用いられることもあります。「乗り掛けた船」「乗り出した船」も同様の意味。
慣用句・ことわざ・故事成語として分類される場合もあります。
「乗り掛かった船」の語源は?
次に、「乗り掛かった船」の語源を確認しておきましょう。
船がいったん出航する、乗って岸を離れた船からは、目的地に着くまで下船できないことが、言葉の由来です。船は舟とも書きますが、船を使うのが一般的。
乗り掛かるにはさまざまな意味がある中で、今回は「乗り物に乗ろうとする」「物事をし始める」が当てはまります。
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