国語言葉の意味

「にじり寄る」の意味や使い方は?例文や類語を元国語科教員がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「にじり寄る」について解説する。

端的に言えばにじり寄るの意味は「座ったままじりじりと近寄る」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元国語科教員のminを呼んだ。一緒に「にじり寄る」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min

高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターとして活動中。

「にじり寄る」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 11152545

それでは早速「にじり寄る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「にじり寄る」の意味は?

「にじり寄る」には、次のような意味があります。

にじり‐よ・る【×躙り寄る】
[動ラ五(四)]座ったままじりじりとひざで進み寄る。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「にじりよる」

座ったままじりじりとひざで進み寄る」という様子を指す言葉です。どんな動作かイメージが湧きにくいかもしれませんが、和室などで座ったまま少し場所を移したり、移動したりするような行動のことを指します。膝をつく・つかないに関わらず「じわじわと相手に迫り寄る」という意味で解釈されている場合もありますが、基本的には「座ったまま」や「膝をついた状態で」近寄るような状況を示す表現です。

多くの意味があるわけではありませんが、間違った意味で覚えてしまわないように注意しておきましょう。

「にじり寄る」の語源は?

次に「にじり寄る」の語源を確認しておきましょう。

「にじり寄る」は「にじる」と「寄る」という言葉がセットになってできた言葉で、特に前者の「にじる」がキーワードになっています。「にじる」は漢字で書くと「躙る」で、「踏み躙る」などの形で使われる表現です。意味は「おしつけてすり動かす」「膝をおしつけるようにしてじりじりと動く」で、これはもともと古語にもある言葉でした。

昔はこの「にじる」という動作を貴人の前から退出するときなどに行っていたと言われていますが、現代語では「踏みにじる」「にじり寄る」と、何かの言葉とセットでよく使われています。「にじり寄る」の場合はそんな「にじる」という動作に「寄る」という動作が合わさって「膝をついて・座ったままでじりじり相手に迫り寄る」という意味を示しているのです。そうした動作をヒントに、連想して意味を覚えておくようにしましょう。

\次のページで「「にじり寄る」の使い方・例文」を解説!/

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