

今回はドラゴン桜2の1巻より、なんと10ページを無料で公開。今こそITを最大限に使った学習が最適である理由、そしてスタディサプリをより有効活用する方法について、元国語科教員のライターminの考察付きで解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min
高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターを目指して勉強中。
まずは「ドラゴン桜式・スタディサプリ勉強法」をチェック!
まず、以下の漫画に目を通してみてください。東大専科に入った早瀬さんと天野くん。「東大受験のカウントダウンが始まった」と、桜木先生は2人に早速どの学部を受験するかを指南します。文系の早瀬さんは文I、理系の天野くんは理II…そんな話の最中、ふと早瀬さんの頭に「文理違うのに、2人でどうやって一緒に勉強するの?」と疑問が浮かびました。
そこで桜木先生が紹介したのがスタディサプリ。驚く2人ですが、どうやら「2人一緒に勉強できること」だけでなく、このIT教材を使うことに多くのメリットがあると桜木先生は断言します。そこにある意図は一体何か、一緒に確かめていきましょう。










目的達成のために「先入観に捉われるな!」
皆さんは「スマホで受験勉強ができる」と初めて聞いたとき、どのような印象を抱いたでしょうか。
筆者の高校時代は未だ皆がガラケーを使っていて、移動中に英単語を覚えられるサービスなどを利用していた記憶があります。しかし、それはあくまで空き時間にやっていた程度で、本格的な勉強とは言えませんでした。そうしたイメージもあってか「受験勉強をスマホで」という謳い文句のスタディサプリの広告を目にしたとき、「本当に大丈夫?」と正直少し疑いの目を持っていました。「勉強はやっぱ紙とペンでしょ!」という先入観があったせいかもしれません。
しかし、ITが普及した今、実際にはこうしたIT教材はとてもメリットが多く、上手に使えば効率的に力をつけることができる教材なのです。激変していく社会を生き抜くためには、固定観念や古き慣習に捉われず、必要なものを「機能的」、つまり「目的に応じて利用していくこと」が重要だと桜木先生はおっしゃっています。
「ドラゴン桜式・スタディサプリ勉強法」ポイントはここだ!
それではここからは、「スタディサプリ勉強法」についてより詳しく見ていきます。IT教材のメリットは一体どんなところにあるのでしょうか。
その1:必要なのは「ネット環境」と「スマホ」だけ
スタディサプリを始めとするIT教材のメリットとして挙げられるのが「場所や時間を選ばずに学習可能」であるということです。移動中などの空き時間、自習中にわからない問題に出会ってしまったとき、または寝る前のちょっとした時間など、自分が「やりたい」と思ったときにすぐに講座を確認することができます。
私も高校時代、自習中にわからない単元に出会ったとき「授業で先生なんて言ってたっけ」「あの説明を今もう一度受けられたらな」と思いを馳せたことが多々ありました。しかし今は、スマホさえあればスタディサプリを開くだけで、いつでも・どこでも・何度でも講座を受けられるということです。広い範囲を効率よく学ぶ必要のある受験生、働きながら資格取得に向けて勉強する社会人の方などにとっても、これは最大のメリットと言えるのではないでしょうか。
その2:良質な講座をピンポイントで受講できる
スタディサプリの授業は小さい単元ごとに細かく分けられています。また、短い時間で理解できるよう、実力のある講師が論理的な授業を展開しており、目的に応じて効率よく勉強を進めていくことが可能です。
例えば、模試や試験を受けた後に振り返りを行い、「自分のできていないところ」を洗い出します。そしてスタディサプリを使って、必要な箇所をピンポイントで復習していく。これにより、苦手な部分はどんどん潰し、勉強効率をグッと向上させることができるのです。
「目的に応じて講座を選んで学習していく」というのは、まさに桜木先生の言う「機能的」に利用することができる、ということに他なりません。
その3:「自分の現状」を可視化できる
受験などの長期的な学習においては、「自分の現状を知ること」、それに応じた「計画を立てて学習を進めること」が大切です。しかし、どちらも簡単なことではありませんよね。筆者も受験生のときには、自分の苦手範囲を洗い出して対策をしているつもりでも、「取りこぼしは本当にないだろうか」といつも不安に駆られていた記憶があります。
そんな悩みもスタディサプリを使うことで解決できるかもしれません。スタディサプリでは、日常的な学習履歴のデータから分析した「苦手範囲の特定」や、「得意な範囲の先取り」などが可能です。自分の現状をデータで可視化してくれるため、「何から勉強すべきか」と迷うことなく、プランを上手に立てていきながら学習を進めていくことができます。
さらに、その2で紹介したように、見つかった苦手範囲はピンポイントで学習ができるので、確実に力をつけていくことができる優れものだと言うことですね。
大切なのは「目的を持って利用すること」
これだけメリットの多いスタディサプリですが、「ただなんとなく利用するだけ」では何の意味もありません。
桜木先生の「機能的」という言葉に立ち戻りますが、大切なのは「自分の目的のために利用すること」です。「みんな使っているから」「成績が上がるって話を聞いたから」という理由でこうした教材を利用しても、効果は薄いでしょう。「なぜこの教材を使うのか?」「これを使ってどのように成績を上げるのか?」そうした「利用目的」をはっきりさせて利用することで、行動に本当の効果が現れるのです。
これはIT教材に限った話ではありません。今の社会では次々と真新しいサービスや革新的な技術が生まれていきます。もちろん「古き良きもの」も残り続けますし、それだけ私たちの目の前には何をするにも「多くの選択肢」が現れることになるのです。周りに流されてしまえば、どこかで大きく後悔する瞬間もあるかもしれません。
そうした激動の社会の中で生きるために必要なのが「目的のために行動すること」であり、「機能的に生きろ」と生徒に指導する桜木先生の意図はそこにあるのです。
元国語科教員の筆者の感想
筆者は自身の受験だけでなく、塾講師や教員として指導をするという形で「受験」に多く携わる機会がありました。その中で感じていたのは、「時代とともに選択肢はどんどん増える」ということです。
やり方、教材、受験方法、どれも昔に比べて選択肢は多いに増えました。「何基準で受験校・入試方式を決めるか」「何を使いどう勉強するか」「塾に通うかどうか」「通うならどんな塾に通うのか」…それは「個性に合わせて選ぶことができる」というメリットもありますが、逆に多くの迷いを生み、自信を持って前に進めない原因にもなりうるのです。筆者自身も指導する上で日々難しさを感じていました。
しかし選択肢が増えたとしても、大切なのは「目的のために行動すること」です。どんな選択をしても、結局はその先でいかに行動するかが物事を左右しますよね。これは受験だけでなく、生きていく上でも欠かせない考え方ではないでしょうか。何か果たしたい目的ができたなら、桜木先生の言うような「機能的に行動する」ことを軸にすることで、きっと後悔なく選択・行動していくことができるでしょう。
目的を持って「スタディサプリ」を活用してみよう
今回はITを大いに利用した「ドラゴン桜式・スタディサプリ勉強法」について紹介しました。
このような勉強法はもちろん過去にはなかったものですが、自分の目的達成のために利用する理由があるのなら、新しいこともどんどん取り入れるべきです。先入観、根拠の薄い慣習に捉われることなく、目的のために物事を考えてみると、自信を持って新しいことにも挑戦できるかもしれません。手段に迷ったときにはぜひ「機能的に考える」という桜木先生のお話を思い出してみてくださいね。