

端的に言えば「船を漕ぐ」の意味は「居眠りをすること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
語学好き・英語好き・読書好きなライターくふを呼んだ。一緒に「船を漕ぐ」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/くふ
語学好き・英語好き・読書好きなライター。学習塾での経験を活かし分かりやすく丁寧な解説をお届けする。
「船を漕ぐ」の意味は?
「船を漕ぐ」には、次のような意味があります。辞書や辞典で正確な内容を確認しましょう。
1.座ったまま身体を前後に揺らして居眠りをする。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「船を漕ぐ」
ぽかぽか陽気の昼下がり。椅子に腰かけながらうつらうつら、こっくりこっくり、ウトウトと居眠りをした経験はあるでしょうか。「船を漕ぐ」とは「座ったり立ったりした状態のままでうとうと居眠りをすること」の意。読み方は「ふねをこぐ」です。学校の授業中に居眠りをしてしまい体がゆらゆら揺れている生徒。電車の中で座席に座りながら体を揺らして居眠りする人などを示す言葉が「舟を漕ぐ」です。
「船を漕ぐ」は「座った姿勢や腰掛けながら眠っている姿を意味すること」がポイント。布団やソファで横になった状態で眠っている場面では使うことはほとんどないでしょう。ポイントをしっかりとおさえておきたいですね。
「船を漕ぐ」の語源は?
次に「船を漕ぐ」の語源を確認しておきましょう。授業中に前に座っているクラスメイトが居眠りしている姿を想像してみましょう。人は居眠りをすると支える力がなくなり頭や体が倒れそうになります。また、完全に倒れてしまわないように体を起こそうとする本能が無意識に働きますよ。このような「体が前後に揺れている光景が船頭が船を漕ぐ様子に似ていること」から転じて「船を漕ぐ」=「居眠りしているさま」を示すようになったとされていますよ。人間の体の動きをとてもうまく表現したことわざですね。
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