
1.部下から受け取った資料のデータがところどころ間違っていたので、確認したところ全く違う顧客のデータを使っていた。火を見たら火事と思えと言うが、あのとき確認しなければ大問題になっていたかもしれない。
2.昨日少し大きめの地震があったので、非難バッグを出しておいた。「火を見たら火事と思え」だ、備えておくに越したことはない。
1では、些末なミスと思って流さず根本を問いただしたら大きな間違いを犯していたという事例に使われています。このように後から振り返って使うこともできますね。
2は戒めとしてこれから起こるかもしれない出来事に対して用心する気持ちを表すのに使われている例です。1つの出来事から将来起こりうる可能性について考えるということですね。

「火を見たら火事と思え」。あまりにも慎重すぎるのは考えものだが、あらゆる可能性に対して準備や心づもりをしておくと切り抜けられるピンチもあるよな。
会話の中で重々しくなく「用心した方が良い」と伝えられる便利な表現なのでここから類義語なども見て使い方をマスターしていこう。
その1「人を見たら泥棒と思え」
初対面の人間のことは初めから完全に信用して接するのではなく、一線を引いて見なさいという意味です。
世の中には優しく親切な人もたくさんいますが、中には悪意に満ちた人もいます。最初は警戒して接して判断するくらいがちょうど良いというわけですね。
「火を見たら火事と思え」と構造が同じく、用心しろという内容なので似ている表現として使うことができます。
その2「明日は雨他人は盗賊」
常日頃から油断をしてはならないことのたとえです。
今日天気が良くても明日は雨が降るかもしれないと思って備えた方が良いし、その1同様初めは他人を盗人だと思い警戒した方がひどい目に合わなくて済むということから来ています。
用心することで最悪の事態を避けようという点で「火を見たら火事と思え」と似ていますね。
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