国語言葉の意味

【慣用句】「陰で糸を引く」の意味や使い方は?例文や類語を日本語教師の大学院生がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「陰で糸を引く」について解説する。

端的に言えば陰で糸を引くの意味は「裏から人を操る」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は、ロシアで2年間日本語教師として働いた大学院生ライターの「むかいひろき」を呼んだ。一緒に「陰で糸を引く」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で2年間日本語教師として働いた経験を持つ大学院生。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。

「陰で糸を引く」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「陰で糸を引く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「陰で糸を引く」の意味は?

「陰で糸を引く」には、次のような意味が国語辞典に掲載されています。

操り人形師が舞台の陰で糸を引いて人形を動かすように、裏面から指図をして人を動かす。「この事件には―・く人物がいる」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「陰(かげ)で糸(いと)を引(ひ)・く」

陰で糸を引く」は、「裏から指図して人を動かす」という意味の慣用句です。語源にも関連しますが、昔ながらの人形劇の場合、人形の陰で人形を動かしている操り人形師(人形遣い)がいますよね。彼らが操っているのは人形ですが、操り人形師と同じように本物の人間を裏から操り、自分の意のままに動かすことを「陰で糸を引く」といいます。

「陰で糸を引く」の語源は?

次に「陰で糸を引く」の語源を確認しておきましょう。

「陰で糸を引く」の正確な語源は判明していません。ただ、「操り人形」が関連しているのは間違いないでしょう。操り人形師が舞台裏で人形の糸を引き、人形を操ったことからこの言葉は誕生したと考えられているからです。

ちなみに「操り人形」は、江戸時代に大衆の娯楽として定着し、現在まで伝統芸能として継承されているそうですよ。

\次のページで「「陰で糸を引く」の使い方・例文」を解説!/

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