「当て擦り」の使い方・例文
「当て擦り」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.上司が私のミスを酷く批判しているみたいだけど、全くの当て擦りだ。
2.すぐにでも就職を決めてこいと言いたのだろうか。当て擦りにも程があるだろう。
3.彼女は鈍感なのか、あて擦りが通じない
これらの例文について、1つ1つ詳しく見ていきましょう。
職場での人間関係はとても複雑です。「文句や注文をつけたいけど、直接言えない」という状況は体験したことあるのではないでしょうか。表面上は仲が良い後輩や同僚でも、「言いたい事はあるけど言えない」ことは沢山あるでしょう。ほんの小さなミスをした際に上司から「君のせいではないが、あのミスがなければ契約もスムーズに進んだろう」などと言われたら、これは「当て擦り」と解釈出来ます。
例文2のように、「当て擦り」はビジネスシーンのみに関わらず、日常生活でも使う事が出来るのです。例えば、子供が就職活動で悩んでいる時、親が「〇〇さんのお子さんはもう就職が決まったみたいだけれど、努力の差なのかしらねぇ」などと話しているとしましょう。これは、子供からすると「当て擦り」に聞こえますね。
例文3のように、相手に意思が全く伝わらない際に「当て擦りが通じない」という言い回しを使う事があります。例えば、多忙を理由にして何度も会うのを断ったりしても、懲りずにメールを送ってくる相手に、本音を言うのは難しいですよね。そんな時に「いつも誘ってくださってありがとう。お断りしてばかりなので、他の方を誘ってください」と返信しても、何度もメールを送ってくる人は「当て擦りが通じない」と言います。
「当て擦り」の類義語は?違いは?
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「当て擦り」には「遠回しに皮肉や当て付けを言う」という意味がありました。そんな「当て擦り」の類義語についても見ていきましょう。
その1「当てつけ」
「当て擦り」の類義語には、「当てつけ」が挙げられます。「当てつけ」とは、「あてつけること。あてこすり」という意味。遠回しに相手を非難したり、相手の気に障ることを他の行動や言葉に変えて示す事を言います。「当てつけ」の意味に「当て擦り」とあるように、意味はほぼ同じですが、「当て擦り」の方がネチネチとした嫌味さが含まれているでしょう。
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