国語言葉の意味

「放縦」の意味や使い方は?例文や類語を元国語科教員がわかりやすく解説!

その2「放逸」

こちらは「ほういつ」という読みます。簡単に言うと「気まま」「わがまま」という意味で、放縦と似た意味の類義語として挙げられる言葉です。

2語の違いは「放逸」の意味を確認すると見えてきます。「放逸」は「わがままで節度がないようす」「乱暴で残酷なこと」を意味し、「放縦」よりも社会のルールや常識、一般的な価値観から逸脱しているニュアンスを含む表現になっているのです。

そのため、「放縦」と「放逸」を使い分ける際は、ニュアンスの違いを踏まえた上で文脈に合わせて判断できるようにしましょう。

その3「放恣」

最後は「ほうし」と読む言葉を紹介します。こちらも「自分のやりたいようにやる」といった意味を持っていて、「放縦」と類似した言葉です。

詳しく見てみると「」という漢字は「ほしいまま」と読むことができ、「自分の思うとおりにふるまうさま」を指します。実は、「放縦」の「」という漢字も「ほしいまま」という読みを持っているのです。そのため、熟語としての意味も似たものになっている、ということですね。

とはいえ、ニュアンスの違いは少し存在しています。「放恣」はどちらかというと「しまりがない」という状態を示す言葉で、「わがままでだらしない」というようなマイナスのイメージが強い表現になりますので、注意しましょう。

「放縦」の対義語は?

次に、「勝手気まま」という意味を持つ「放縦」の対義語について見ていきましょう。

放縦の対義語は「自制」

勝手気まま」という意味を持つ「放縦」の対義語としては、「自分の感情や欲望を抑える」という意味の「自制」がぴったりです。「自制心」のような形でも使われますので、合わせて覚えておくと良いでしょう。

また、「自制」似た言葉で「節制」といった表現もあります。「度をこさないようにほどよくすること」「欲望を理性によって統御すること」という意味で、こちらも幅広い場面で使える言葉です。どちらも「放縦」の対義語として理解しておきましょう。

「放縦」の英訳は?

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最後に、「放縦」の英訳について見ていきましょう。

放縦は英語で「dissolute」

放縦」に対応する英単語としては「dissolute」という形容詞があります。人やふるまいが「ふしだら」「放縦」「だらしない」といった様子を表す表現です。また、「dissoluteness」とすれば名詞として表現することもできます。

その他にも、「self-indulgence」という名詞表現で訳すことも可能です。こちらも「わがまま」「放縦」といった意味で使われますので、文脈によってはこちらを使用しても良いでしょう。

以下にそれぞれの例文を用意しておりますので、チェックしてみてください。

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