ドラゴン桜式勉強法特集

【漫画でわかる】国語は科学だ!ドラゴン桜式「読解力」完全解説|同等関係・対比関係・因果関係をマスターしろ!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では、ドラゴン桜2および日曜劇場「ドラゴン桜」に出てきた「国語は科学だ!」について、マンガ付きで解説していくぞ。

受験の現場では、現代文に苦労する受験生から「現代文ってセンスでしょ?」「読書をすれば、現代文ってできるようになるの?」という話をよく聞く。確かに大学入試で出てくる現代文はテーマも言い回しも難解で、高校生が初見でスラスラ解くのはハードルが高いものだ。しかし実は、現代文の読解力を上げるのに「センス」も「読書」も不要だと言ったらどうする?

ドラゴン桜2および日曜劇場「ドラゴン桜」では、「現代文は科学だ!」と言い切っている。そして「文章同士の関係性に着目する」ことで読解力は上がるんだ。現代文が科学とは、いったいどういうことだと思う?

まずは漫画をよく見てみるんだ。その上で、現代文が面白いように読めるようになる方法を元予備校校長のみゆなと一緒に解説していくぞ!

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/みゆな

元大手予備校校舎長、現在は教育系のライター。国語、特に現代文の指導経験が豊富。難解な言葉や表現を中高生がスラスラ理解できるように解説するのが大得意。

まずは「ドラゴン桜式・読解力」をチェック!

まずはこの漫画を読んでみてください。現代文の読解ができないと悩む受験生に、「文章の構造に注目しよう」とアドバイスするシーンです。「文章の構造」とはよく聞くフレーズですが、抽象的な言葉でもあります。ついに「文章の構造」とは何か、本当の正体がわかりますよ。

現代文の読解力とは、論理をたどり「何が言いたいか」をつかむ力のこと

漫画1枚目で太宰府先生がこう言っています。「読解とは単に読むことではなく、文章を読んで頭の中で構造化することなのです」と。あなたは現代文を読むときに、どのように読んでいますか?冒頭から1行ずつ、「内容を理解しようとしながら」読んでいませんか?実はその読み方が、あなたの読解力向上を妨げているかもしれません。

現代文を読むときに最も大切なのは「内容理解」よりも「構造理解」なのです。筆者は合理的で論理的な構造設計を考え、文章に落とし込むことで主張を伝えようとしています。まずは「構造設計」を見つけることが、結果的に内容理解につながっていくというわけなのです。

現代文(評論)として出題される文章というのは、どんな文章か考えたことはありますか?

「現代文」と言われるものは、決して「高校生向けに」書かれたものではありません。専門家が論文や書籍のために書いた文章の、しかも抜粋された一部分です。そんな文章を高校生がいきなり読んで内容理解しようというのは、難しくて当然だと思いませんか。

出題者側も事情は承知しており、受験生に内容を専門的に理解してほしいとは思っていません。大学側が見極めたいのは、本文に隠れる論理や構造を正しく理解できる思考力を持っているかどうかです。「現代文は内容を理解できないと解けない」という思い込みは、今この場で忘れてください。そして「論理構造を読み取る」方法を一緒にマスターしましょう!

読解力のポイントとなる3つの構造はこれだ!

「現代文の読解力」とは、「論理構造をつかむ力」だと、なんとなくわかってきたでしょうか。ここからは漫画に登場する3つの重要構造、「同等関係」「対比関係」「因果関係」について詳しく見ていきます。

その1.「同等関係」:言い換え

同等関係(言い換え)」は「最も重要な構造」と漫画でも述べられていましたね。しかも「すべての教科で重要だ」とも。そんな「同等関係」は「言い換え」という形で登場します。「言い換え」には2つのパターンがありました。

言い換えパターン1| 具体化(絵として表現できる)
言い換えパターン2| 抽象化(絵では表現できない)

次の文章を「言い換え」に注意して読んでください。どこが「具体化」で、どこが「抽象化」でしょうか?

僕の大学時代の友人に、「旅が好きだ」というやつがいる。いつも最少限の荷物とわずかなお金、パスポートだけを持って、世界中どこでもふらりと行ってしまうんだ。身振り手振りだけで現地の人とあっという間に仲良くなり、仕事を見つけ、生活費を稼ぎながら街から街、国から国へと何か月も渡り歩く。いわば「バックパッカー」だ。今風に言えば「ノマド」だろうか。

「同等関係(言い換え)」の発見には、「つまり」「例えば」「このように」「要するに」「いわば」「すなわち」「言い換えれば」といった接続詞に注目するのでしたね。

例文では、友人について書いている部分が「具体化」パートで、接続詞「いわば」に続く部分が「抽象化」パートです。そしてこの2つのパート同士の関係性が「同等関係(言い換え)」ということになります。

その2.「対比関係」:反対

続いて「対比関係(反対)」を考えてみましょう。漫画でも「対比は主張を明確にするために使われる」とありましたね。反対の意味や概念を示すと両者のコントラスト(違い)が際立つため、単に「Aだ」と表現するよりも、言いたいことがはっきりするという特徴があります。

実際の文章で比較してみましょう。次のAとBの文章のうち、どちらが「主張が明確だ」と感じますか?

A:外出自粛の影響だろう、日曜なのに人が少ない。人気のラーメン屋も10人程しか並んでいない。

B:外出自粛の影響だろう、日曜なのに人が少ない。普段、あのラーメン屋は50人は並んでいるけれども、今日は10人程だ。

AもBも、言いたいことは「外出自粛の影響で人出が少ない」ということです。人が少ないと感じた理由として「いつも行列のラーメン屋」を例にしていますが、Aは「10人」という情報しかないため普段との比較ができず、人の少なさが伝わりにくい印象ですね。

Bでは「今日は10人」に対し「普段は50人」という情報が付加されています。「10人/50人」という「対比」によって、今日は本当に人が少ないんだという事実(言いたいこと)がはっきり感じられるのではないでしょうか。

「しかし」「それに対し」「一方」「だが/が」「ところが」「けれども」「むしろ」といった接続詞が「対比関係」を作ります。

その3.「因果関係」:原因と結果

最後は「因果関係」です。「因」は原因、「果」は結果のことですね。さらに「原因が先・結果が後」が真理ですから、論理の時間軸を考えるヒントにもなります。「因果関係」も例文で見てみましょう。

次のAろBはそれぞれ、どの部分が「原因」「結果」でしょうか?

A:学校からの通知を母に渡した時には、締切が過ぎていた。だから母に怒られた。

B:母は怒った。なぜなら僕が学校からの通知を渡した時には、締切が過ぎていたからだ。

AもBも、言っている内容は同じです。「原因」は締切日を過ぎてから通知を親に渡したこと。「結果」は怒られたこと、ですね。ただしAは「原因→結果」という順Bは「結果→原因」という順番になっています。

原因が先に登場する文章(Aパターン)で「因果関係」を見つける接続詞は、「だから」「そのため」「その結果」「それで」「したがって」「よって」です。結果が先に登場する文章(Bパターン)で因果関係を見つけるには、「なぜなら」「というのも」「その理由は」「きっかけは」に注目しましょう。

ズバリ現代文は科学だ!

現代文の読解とは目で文章を追って読むことではなく、「接続詞から「構造」を発見し内容を素早く理解すること」ということが分かってきたでしょうか。論理的で分かりやすい文章とは「同等・対比・因果」の設計が優れている文章のことであり、大学入試でも構造が明確な文章が出されます。漫画の中で太宰府先生は「現代文は科学だ!」と言い切る根拠もここにあります。ここからは「現代文=科学」と言える理由を見ていきましょう。

理由その1:センスではなく「論理」が重要

論理的で実証的、かつ系統だったアプローチが重視されるのが「科学」です。実験一つとっても、仮説を立て筋道に従って検証し、データを根拠に理論を組み立てます。現代文の本質も、「科学」的なあり方に通じるいうのが「現代文は科学だ」と太宰府先生が言う理由です。現代文に書いてある内容を読み取り理解するのは「センス(感覚)」の力ではなく、「論理」だということですね。

理由その2:推測ではなく「事実」が重要

現代文で「論理」が重要なのは、論理こそが「筆者が言いたいこと」の骨格になるからです。論理によって文章が構造化され、全体像の把握と内容理解が進むのでしたね。ここで大事なのは、本文から読み取らないといけないことは、あくまで本文に書いてあること、つまり事実であるということです。あなたの感想や推測、一般論、反対意見などを考える必要はありません。重要なのは目の前にある事実だけ、それも「現代文=科学」と太宰府先生がいう理由の一つです。

「言い換え力」は社会人になっても活きる一生モノのスキルだ!

漫画の中で太宰府先生が最も言いたかったことは、どの部分でしょう?私は「言い換え力」だと感じます。全ての教科に通じる力だとして、他教科での「言い換え」についても触れていますね。「言われてみれば、その通りだ」と実感する受験生も多いのではないでしょうか。

実はこの「言い換え力」は、社会人になっても活きる大切な力です。仕事で成果を出すためには、成果までの道のりを論理的に考える力(ロジカル・シンキング)が欠かせません。そしてロジカル・シンキングの土台となるのが「言い換え力」なのです。

「つまり」「たとえば」「要するに」「いわば」「すなわち」「言い換えれば」…何?と自問することは、物事の本質をつかもうとする問いであり、成果は本質と向き合うことでのみ手にできます。

受験生の皆さんが今身につけようとしている「言い換え力」は、一生モノになるとても大切な力です。「つまり、何?」と考え続けることで、どんな道も必ず開けますよ。がんばっていきましょう!

「接続詞」を見つけることが論理発見の第一歩

「国語は科学だ」というテーマで、現代文における論理の重要性と発見の仕方について解説してきました。現代文を読み解くのにセンスは不要、読書量もいらないという理由が納得いただけたでしょうか。

「論理」のスタートは「接続詞」です。「つまり」「いわば」は「同等関係(言い換え)」、「しかし」は「対比関係(反対)」、「なぜならば」は「因果関係(原因と結果)」でしたね。接続詞を見て文章の関係性が言えるようになった頃には、現代文が読める手ごたえが感じられるようになっているはずです。

さあ、早速はじめてみましょう!

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