1.時差通勤で混雑は回避できたが、毎朝早起きは勘弁してほしい。
2.今回ライフスタイルマガジンに表示された画像につきましては、別記事にて内容を説明することでご勘弁願えませんでしょうか。
3.あなたには過去に何度も登録をお断りしたはずです。これ以上はもう勘弁なりません。
「勘弁」は、人の過失や罪を許すことを表現する時に使われる言葉です。「そろそろ勘弁してやる」というように相手を許す時にも使われますし、「それは勘弁してください」と自分が許しを請う時にも使うことができます。「勘弁してくれ」と使えば、「もうがまんならない」「いい加減にしてくれ」という気持ちを表現することもできますよ。「勘弁してください」という表現は婉曲表現ですので、「止めてください」「できません」などとはっきり断るよりも印象が柔らかくなり、目上の人にも使うことができます。また、「ご勘弁願います」「ご勘弁くださいますようお願いいたします」などのように丁寧な表現にすると、正式な謝罪の気持ちを表現することもできますよ。
その1「堪忍」
「堪忍(かんにん)」は「怒りを抑えて、人の過ちを許すこと」「肉体的な痛みや苦しい境遇などをじっとこらえること、我慢すること」を意味する言葉です。「勘弁」の「勘」と「堪忍」の「堪」の漢字が違うことに気づきましたか。「勘」が「よく考える」という意味の漢字であったのに対し、「堪」は「がまんする」という意味を持つ漢字です。どちらも同じように「人の過ちを許すこと」という意味を持っていますが、「勘弁」は「いろいろな事情を考慮して許すこと」。「堪忍」は「耐え忍ぶこと」なのですよ。
その2「寛恕」
「寛恕(かんじょ)」は「心が広くて思いやりのあること」「過ちなどをとがめだてしないで許すこと」を意味する言葉です。「御寛恕を請う」などと用います。広くゆったりとした心で相手を許すことを表現する時に使える言葉ですよ。
その3「容赦」
「容赦(ようしゃ)」は「失敗・過失などを許すこと」を意味する言葉です。「ご容赦ください」「容赦しない」などと用いますね。「容赦」には「手加減すること」「控え目にすること」の意味が含まれています。ですので、「勘弁」とは違い、「ご容赦ください」と丁寧な形にしても正式な謝罪の気持ちを表すことはできず、許してほしいとお願いする気持ちが含まれてしまうのですよ。
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