
首長の支援者の中心的存在であることを笠に着て、優先的に予約を取れるようにさせた。
その2「親の光は七光り」
「親の光は七光り」は「親の七光り」と短縮して使われることもあります。意味は「親の威光によって子が恩恵を受けること」です。「虎の威を借る狐」で言えば、虎は親であり、狐が子ということになります。日本でも、まだまだ「親の七光り」は見受けられますね。多くの場合が、周囲にとって迷惑な人事などを引き起こす要因で、ネガティブな表現です。しかし、親の威光によって、簡単には立てないようなステージに立って力を発揮したり、新しい事業を生み出すような人もいるわけですから、決して悪い事とは言い切れないのかもしれません。
この会社は、親の光は七光りで社長の息子が名ばかりの役員として報酬を受け取る末期ぶりだ。
その3「勝ち馬に乗る」
「勝ち馬に乗る」は「有利な方につくこと。便乗する。力のある人間の側について恩恵を受ける」という意味の言葉。「虎の威を借る狐」や「親の光は七光り」とは違って、主体者がどうすれば恩恵を受けられるかを考えて、そこに乗っかっていくさまが見える表現です。既に権勢を誇っているものにすり寄っていく感じもあります。
リーグ戦の初優勝という重大な場面を目前にして、勝ち馬に乗ろうする報道陣が一気に増えた。
「虎の威を借る狐」の対義語は?

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「虎の威を借る狐」は「他の権勢に頼って威張る小人のたとえ。」ですので、その対義語として挙げられるのは「他の権勢に頼って威張るようなことをしない人」ということになります。よって、そうした意味の言葉はないので、「虎の威を借る狐」の対義語はありません。
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