この記事では「梅に鶯」について解説する。

端的に言えば「梅に鶯」の意味は「取り合わせが良い二つのもの」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好き・英語好き・読書好きなライターくふを呼んです。一緒に「梅に鶯」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くふ

語学好き・英語好き・読書好きなライター。学習塾での経験を活かし分かりやすく丁寧な解説をお届けする。

「梅に鶯」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「梅に鶯」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「梅に鶯」の意味は?

「梅に鶯」には、次のような意味があります。辞書や辞典で正確な内容を確認しましょう。

1.取り合わせのよい二つのもののたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「梅に鶯」

色鮮やかな桃色や赤色の梅の木。「ホーホケキョ」という鳴き声で早春を知らせてくれるウグイス。このような風景をイメージしてみましょう。「梅に鶯」とは「とても相性が良い関係や取り合わせがよいさま」の意。読み方は「うめにうぐいす」です。二つの物事の取り合わせの良さや相性が良く仲の良い人間関係を示す時に使われている言葉ですよ。梅の桃色と鶯の黄緑色の組み合わせはとても風情があり、春の風物詩と考えられています。このため「梅」と「ウグイス」を題材にした詩歌や絵画、花札がたくさん残されていると考えられていますよ。いろいろな作品から「梅に鶯」を探してみて下さいね。

「梅に鶯」の語源は?

次に「梅に鶯」の語源を確認しておきましょう。中国の漢詩文化では「梅の花」と「鳥のウグイス」は「春の風物詩」とされていたことが日本の文化にも大きな影響を与えたと伝えられています。「ウグイスが梅の木にとまっている光景はとても趣があり春という季節を示すにはぴったりであること」から由来して「梅と鶯」=「とても仲の良いさま・取り合わせのよいさま」という意味を表すようになったと考えられていますよ。早春を感じることができる素敵な語源ですね。

\次のページで「「梅に鶯」の使い方・例文」を解説!/

「梅に鶯」の使い方・例文

「梅に鶯」の使い方を例文を使って見ていきましょう。このことわざは、たとえば以下のように用いられます。

1.両親はお互いにとても幸せそうで梅に鶯のようなおしどり夫婦だ。
2.このスモークチーズと赤ワインの組み合わせは梅に鶯のように素敵な取り合わせだ。
3.彼女たちは小学生の頃からとても仲が良く、まるで梅に鶯だ。

「梅に鶯」の使い方を例文から学びましょう。例文1は「夫婦」です。「両親はとても仲が良くおしどり夫婦である様子」を示しています。いつもにこにこして過ごしているのでしょうね。例文2は「取り合わせの良さ」です。「チーズとワインがマッチしていて素晴らしいさま」を表していますよ。それぞれがお互いの良さを引き出しあっているのでしょうね。

例文3は「友人関係」です。「二人はとても仲が良く相性抜群である様子」が感じられますね。仲の良い親友であることが伝わってきます。例文1から3が示しているように「梅に鶯」は「人間関係の相性の良さ」や「物事同士の組み合わせの良さ」を表すことわざですよ。いろいろな場面で使ってみて下さいね。

「梅に鶯」の類義語は?違いは?

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「梅に鶯」の類義語にはどのような言葉が考えられるでしょうか。一緒に確認しましょう。

「牡丹に唐獅子」

「梅に鶯」の類義語はたくさんの表現がありますが、今回は「牡丹に唐獅子」をご紹介します。「牡丹に唐獅子」とは「取り合わせの良いものやとても仲の良い関係」の意。読み方は「ぼたんにからじし」です。「梅に鶯」は「春」を意味する相性が良いものの組み合わせでしたね。「牡丹に唐獅子」は「初夏」を意味する取り合わせの良い二つのものを意味していますよ。「動物の王者とされている獅子」と「花の王者と考えられている牡丹」は「梅に鶯」と同様に花札や和歌、絵画のモチーフにされていることが多いですよ。「梅に鶯」とセットで覚えておきたい表現ですね。

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「梅に鶯」の対義語は?

「梅に鶯」の対義語にはどのような言葉が考えられるのでしょうか。関連する言葉を一緒に確認しましょう。

「水と油」

「梅に鶯」の対義語には「水と油」が考えられるでしょう。「水と油」とは「水と油が互いに溶け合わないように性質が合わず反発してしまう関係や仲の悪い状態になってしまう様子」の意。「相性が悪く仲が悪いさま」や「しっくりこない間柄」のように人間関係が良くないさまを表すことが多いです。

使い方を例文から学びましょう。例文1は「ビジネス」です。「二人は相性が良くないので飲み会の席を離した方が良いという場面」を示しています。例文2は「学校」です。「あるクラスメイトはあまり仲が良くない様子」を表しています。とても有名な表現ですよ。知識として身につけておきましょう。

1.営業部の田中さんと開発部の山田さんは水と油の関係だ。飲み会の席は離した方が良いだろう。

2.あの二人は3年間ずっと同じクラスだが、相性が良くない。まるで水と油のような関係だ。

「梅に鶯」の英訳は?

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「梅に鶯」は英語でどのように表現するのでしょうか。キーワードとなる英単語をチェックしましょう。

「match made in heaven」

「梅に鶯」は英語で「match made in heaven」と翻訳できるでしょう。「match」とは「お似合いのもの・調和のとれたもの・夫婦」の意。「heaven」は「天国で」のことです。直訳すると「天国で作られた組み合わせ」となり「梅に鶯」=「相性抜群の二人や最高の組み合わせ」と考えられるでしょう。

使い方を例文から学びましょう。例文1は「組み合わせ」です。「日本酒と刺身は最高の組み合わせであること」を示していますよ。例文2は「人間関係」です。「とても仲の良い素敵な夫婦であること」を表していますよ。とても大切な英単語が使われている表現です。覚えておきたいイディオムですね。

1.This Japanese sake and sashimi are a match made in heaven.
(この日本酒と刺身は梅と鶯のような最高の組み合わせだ。)

2.Your parents look so happy. They are a match made in heaven.
(あなたの両親はとても幸せそうだ。梅と鶯のようだ。)

\次のページで「「梅に鶯」を使いこなそう」を解説!/

「梅に鶯」を使いこなそう

この記事では「梅に鶯」の意味・使い方・類語などを説明しました。「梅に鶯」は春という季節を示すにはぴったりな「動物と植物」の組み合わせですね。「動物と植物」がセットになっていることわざは「牡丹に唐獅子」・「竹に雀」・「松に鶴」・「紅葉に鹿」などたくさんあります。人間と動物と植物は歴史的にも学問的にもとても関係が深く切っても切れない縁があるのかもしれませんね。

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【ことわざ】「梅に鶯」の意味や使い方は?例文や類語を現役塾講師がわかりやすく解説!

この記事では「梅に鶯」について解説する。

端的に言えば「梅に鶯」の意味は「取り合わせが良い二つのもの」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好き・英語好き・読書好きなライターくふを呼んです。一緒に「梅に鶯」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/くふ

語学好き・英語好き・読書好きなライター。学習塾での経験を活かし分かりやすく丁寧な解説をお届けする。

「梅に鶯」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「梅に鶯」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「梅に鶯」の意味は?

「梅に鶯」には、次のような意味があります。辞書や辞典で正確な内容を確認しましょう。

1.取り合わせのよい二つのもののたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「梅に鶯」

色鮮やかな桃色や赤色の梅の木。「ホーホケキョ」という鳴き声で早春を知らせてくれるウグイス。このような風景をイメージしてみましょう。「梅に鶯」とは「とても相性が良い関係や取り合わせがよいさま」の意。読み方は「うめにうぐいす」です。二つの物事の取り合わせの良さや相性が良く仲の良い人間関係を示す時に使われている言葉ですよ。梅の桃色と鶯の黄緑色の組み合わせはとても風情があり、春の風物詩と考えられています。このため「梅」と「ウグイス」を題材にした詩歌や絵画、花札がたくさん残されていると考えられていますよ。いろいろな作品から「梅に鶯」を探してみて下さいね。

「梅に鶯」の語源は?

次に「梅に鶯」の語源を確認しておきましょう。中国の漢詩文化では「梅の花」と「鳥のウグイス」は「春の風物詩」とされていたことが日本の文化にも大きな影響を与えたと伝えられています。「ウグイスが梅の木にとまっている光景はとても趣があり春という季節を示すにはぴったりであること」から由来して「梅と鶯」=「とても仲の良いさま・取り合わせのよいさま」という意味を表すようになったと考えられていますよ。早春を感じることができる素敵な語源ですね。

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