その2「忙殺される(ぼうさつされる)」
多忙なこと、仕事が忙しいことを表します。「殺」は意味を強めるために使われており、ほかにも「大笑いする」という意味の「笑殺する(しょうさつする)」がありますよ。
目の前の仕事に追われるあまりほかのことが疎かになった場合に「忙殺されて…」と使うことがあり、この点では「かまける」と共通します。
ただ、「かまける」は自分の意思であることに夢中になるニュアンスなのに対し、「忙殺」はやむを得ず忙しくなった雰囲気が感じられるのではないでしょうか。
その3「現(うつつ)を抜かす」
ある事に夢中になり、心を奪われることを言います。何かに熱中してそれ以外のことが適当になってしまう点は「かまける」と同じですが、より程度がひどい印象があるのが「うつつを抜かす」。
なにせこの「うつつ」は「現実、意識がはっきりしている状態」を表します。それが抜けてしまうのですから、ある物事に魂を抜かれるほど心奪われていることになりますね。そのため、夢中になる対象があまりよくないものの場合に使われることが多いのが「うつつを抜かす」の特徴です。
・このところ育児にかかりきりで、美容院など何年も行けずにいます。
・イベントの準備に忙殺されて月末締めの書類提出を忘れ、上司に注意された。
・彼の父親はギャンブルにうつつを抜かし、ほとんど仕事をしなかったと愚痴っていた。
「かまける」の対義語は?
「かまける」の逆の意味は「一つのことに熱中しすぎず、他のことをおろそかにしない」となるでしょうが、これを一語で表すような対義語は存在しません。
「全てのことをもれなくこなす」ことを表したいなら、手抜かりがないことを表す「遺漏(いろう)なく」を使うといいでしょう。また、「一つのことにとらわれず全体を把握している」と言いたいときは、「目配りが利く」はいかがでしょうか。
・転職者の紹介なら、秘書に任せておけば遺漏なく行ってくれるだろう。
・社会人経験が豊富なだけあって、目配りのきいた心遣いができる人だね。
「かまける」の英訳は?
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英文の中で「かまける」と表現したい場合はどうしたらいいか、見ておきましょう。「かまける」と直訳できる単語があるわけではないので、似たニュアンスを表せるものを紹介します。
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