
その2「暗雲が立ち込める」
「暗雲が立ち込める」は、慣用句であり、まるで事件が起こりそうな不穏な気配を表現しています。暗雲は、日光を遮る黒雲という意味に加え、何か事件が起こりそうな不穏な気配という意味です。
似たような表現に「暗雲が垂れ込める」があります。これは、雲が黒く見えるほど厚く空を覆っており、日光を遮っている様子です。
「茨の道」とはまた違う意味ではあるものの、先行きが困難という意味では通じるものがあります。
その3「前途多難」
「前途多難」は、これから先に多くの困難や災難が待ち受けている、将来にいろいろな苦労があると推測される、といった意味です。
「前途」は将来だったり、目標までの今後の道のりだったり。この「途」は、道のりです。「多難」は、困難や災難が多いという意味。つまり、目的達成まで障害が多いことです。
「茨の道」の意味が、困難な状況や苦難の多い人生のたとえに対し、「前途多難」は人生に限らず、事業なども含まれます。
「茨の道」の対義語は?
続いて、「茨の道」の対義語・反対語について、見ていきましょう。
対義語として、はっきりとした言葉はありません。ただ、平穏な道、日向の道、歩みやすい道、簡単、容易などが考えられます。
「茨の道」の英訳は?

image by iStockphoto
さらに、「茨の道」について、英訳も確認しておきましょう。
「茨の道」を英語に訳すと、thorny path、rocky road、the going gets rough などがあります。
その1「thorny path」
「茨の道」、その英訳の1つが、thorny path です。
「thorny」は、イバラの、とげの多い(ある)という意味に加え、(解決すべき問題、課題などが)厄介な、論点が多いといった意味もあります。
「path」の意味は、小道、細道、歩道、通り道、通路、進路、軌道、コース、(人の歩くべき)道や方向など。
その2「rocky road」
「rocky road」も、「茨の道」を英語に訳した言葉です。
「rocky」の意味は、岩が多いという意味に加え、がんこな、不安定な、当てにならないなどの意味もあります。「road」はずばり、道です。
それでは、その他の表現も含め、例文を見ていきましょう。
\次のページで「「茨の道」を使いこなそう」を解説!/