
「無論」ってどう使えば良いの?
「無論」の使い方は以下のとおりです。
1.「無論」、もしものときは人命を最優先にするべきだ。
2.可能性があればチャレンジするということは、彼にとっては「無論」のことなのだろう。
3.日本で育っていれば、「無論」漢字仮名交じりの文章を操れるはずだ。
「無論」は意味上「言うまでもなく」ということであるため、短い言葉ながら文脈上「無論」で一区切りされる場合も多いです。決まって前後に繋げられる言葉というのは特になく、「無論」の直後に、具体的に伝えたかったことがそのまま連なります。
そこそこの頻度で繋げられるのは、「だ/である/のこと」などです。「のこと」は「無論」と繋げられ、「無論のこと○○だ」などといった風に使用します。ただし、この場合の「のこと」の部分はほぼ語感やリズムのために付いており、無かったとしても意味はまったく変わらない言葉でもあるのです。
「無論」にはどんなイメージがあるの?

image by iStockphoto
「無論」という言葉は「もちろん/当たり前に」という意味ですが、その意味を超えたイメージが付いている言葉でもあります。本来の意味を損ねるようなものでこそありませんが、本来辞書上の意味に無いニュアンスが付いてしまっていることは確かです。言葉を使うにあたって、言葉のイメージというものは付いて回るものなので、意識しすぎる必要はありませんが、押さえておきましょう。
「無論」とは論ずることが無いということ
「無論」とは文字どおり、論ずることがないということであり、転じて「わざわざ話すまでもなく当然であること」という意味です。それだけ明らかであり、誰の目から見てもはっきりしていることを表しています。
しかし日常生活で「無論」を使用すると、相手との話を打ち切るかのようなニュアンスが発生するのも「無論」の特徴です。「話すまでもない」ということは、言い換えると「詳しいことをわざわざ話す必要はない」という意味であるため、会話を切っていると取られても仕方がありません。

もちろんだが、言う時の声の調子なんかでも言葉のニュアンスは変わってくる。言い換えると、文章になった途端言葉は文字通りに受け取られてしまいがちだから、言う場面なのか書く場面なのかでも話は変わってくるぞ。
\次のページで「「無論」には強いニュアンスがある」を解説!/