
その2「閉口」
「閉口(へいこう)」には「言い負かされたり圧倒されたりして言葉に詰まる」といった意味があります。さらに「手に負えずに困る」「何も言いたくないほどうんざりする」といった意味合いでも使われていますね。本来の意味は、その漢字のとおり「口を閉じること」ですが、意味の幅は「噤む」とは違って広いことが分かります。
「噤む」の対義語は?
次は「噤む」の対義語を見ていきましょう。「口を閉じて黙る」と反対の意味合いを持つ言葉を、いくつか紹介していきます。
その1「喋る」
「喋(しゃべ)る」が「物を言う・話す」という意味であることは説明するまでもないでしょう。ただ話すだけでなく「ペラペラ話す・口が軽い」といったニュアンスもあります。黙りこくるイメージが強い「噤む」とは対照的ですね。
その2「開口」
「開口(かいこう)」は、その字のとおり「口を開くこと・ものを言うこと」を意味する言葉であり、前出の「閉口」の対義語です。「開口」を使った表現に「開口一番」があります。これは「話し始めの一番初めに・ 口を開くやいなや」といった意味合いを持つ四字熟語です。
「噤む」の英訳は?

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日本語の「噤む」は英語で表現すると、どのようになるのでしょうか?ここからは日本というフィールドを離れて、文化や習慣の異なる英語圏の視点から「噤む」の英語訳を見ていきましょう。
その1「mum」
「噤む」という日本語を英語で表現する場合「mum」という単語が使えます。「無言の・黙っている」という意味を持つ形容詞で、名詞としての使用も可能です。
ちなみに「mum」といえば「mother(お母さん)」といった意味でなじみがあるという人が多いかもしれませんね。この「mum」はイギリス英語(地方によっては異なる)。アメリカでは主に「mom」が使われています。
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