

端的に言えば「〜はおろか」の意味は「…は無論、その上更に、…ぐらいはまだしも」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んだ。一緒に「〜はおろか」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「〜はおろか」の意味は?
「〜はおろか」には、次のような意味があります。
[形動][文][ナリ]
1 (「…はおろか」「…もおろか」などの形で)言うまでもないことである。もちろん。「掃除は疎か、布団を上げたこともない」
出典:コトバンク
「〜はおろか」は程度が不十分な様子を表し、「~はおろか…」という形で「~は言うまでもなく…までも」という意味になり、後ろにはふつう好ましくない事柄が続きます。好ましいことを続ける場合には「もとより」などを用いることが多いでしょう。また「…もおろか」という形で「…するまでもない」「当然である」という意味を表し、「…」には「言う」「語る」「問う」「聞く」などの動詞が入ります。
「〜はおろか」の語源は?
次に「〜はおろか」の語源を確認しておきましょう。漢字で「〜はおろか」は「~は疎か」と書きます。それでは「疎」の漢字の成り立ちについて説明しましょう。「疎」は生まれた子供が羊水とともに流れ出る意味を表します。「㐬」と、とおる意味の音を示す「疋」とを合わせた字。子供が母親の体から生まれ出て「とおざかる」意味を表します。後に、まばらの意味の「粗」の字と音が同じであったことから「まばら」の意味にも使われるようになりました。
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