「片時」の使い方・例文
「片時」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.事態は一刻を争うと伝えられるほど彼女の容体はかたときも目が離せない状態だった。素子はほかの事はさておきいちにちじゅうやすまずに彼女に付き添っていた。
2.姫君はお母さんに何度注意されても肌身離さずチヤン人形を抱きしめ、昼夜問わずかたときもじっとしていない。そして、我慢できないことがあるとひととき黙り込み自分勝手なことを目的もなく要求してくる。
3.選手は監督の指示をかたときも忘れたことはない。日頃から脳裡に重要性の高い単語として焼き付けておくので、試合中もランダムにピックアップして反芻することができる。
例文1からは彼女が差し迫った状況に置かれている様子が伝わってきますし、例文2からは多動性や衝動性のある子供であることが読み取れます。また、例文3はスポーツマンらしい心意気を示していることが伺えますね。
その1「急きょ」
「急きょ」は突然の事態に対して時間をおかずに対応する様子を表します。「課長の急死で出張先からきゅうきょ呼び戻された」や「ピッチャーが負傷したので、きゅうきょセンターの選手がリリーフに立った」など述語にかかる修飾語として用いられますよ。ややかたい文章語で公式の発言や報道によく用いられます。突然の事態に対して時間をおかずに対応する点にポイントがあり、単に行動にかかるまでの所要時間が短いという意味ではありません。「片時も」との違いは「片時も」は後ろに打消しの表現を伴ってほんの短い時間も「…しない」という意味を表すという点です。
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