
端的に言えば「有無を言わせず」の意味は「承知・不承知にかかわらず、無理矢理に、つべこべ言わせず」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「有無を言わせず」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「有無を言わせず」の意味は?
「有無を言わせず」には、次のような意味があります。
承知、不承知の答えもさせない。いやおうなしに。むりやりに。うむない。
出典:コトバンク
「有無を言わせず」は相手の意向を無視して行動する様子を表し、述語にかかる修飾語として用いられます。受け手の意向をまったく無視して強引に行為を行う様子を表し、行為を受ける側の強い不快の暗示があるでしょう。
「有無を言わせず」の語源は?
次に「有無を言わせず」の語源を確認しておきましょう。「有無を言わせず」の「有無」には「受け入れる、受け入れない」という意味があります。そこから相手の意志にかかわらず強制的に実施するという言葉として使われるようになりました。それでは「無」と「言」の漢字の成り立ちについて説明しますね。「無」は人がたもとに飾りをつけて踊っている姿を描いた字。後に「ない」意味に使われるようになりました。また「言」は口と心の意味の音を示す「辛」とを合わせた字。口からでる心、つまり「ことば」を表します。
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