その2「そつがない」
「そつがない」とは「物事をすすめるにあたって無駄はない」という意味で、何事にもテキパキと対応して落ち度がないというプラスのイメージで使われることが多い言葉ですが、たまに「調子がいい」という皮肉っぽい意味で使われることもあります。「そつ」とは、「無駄や手抜かり」という意味があるのです。「そつ」はひらがなで書くのが正しく、「卒」と表記する例もありますが、これは誤用になります。「あいつはそつがないから後のことは全部まかせておこう」などと使われるのです。
その3「ちゃっかりした」
「ちゃっかりした」とは、「自分の有利になるようにまわりに働きかけるのがうまい」というマイナスのイメージで使われる言葉です。語源はしっかりと手を抜くことなく行うという意味の「ちゃんと」の「ちゃ」と、ふざけることを意味する「茶化す」や「茶々を入れる」の「ちゃ」がまざって「ちゃっかりした」になったと言われています。「息子に買い物を頼んだらちゃっかりおつりを持っていかれた」などとつかわれるのです。
その4「様渡り上手」
「世渡り上手」とは、「人間関係を上手にこなしていく手段を身に着けている人」のことです。自分にとって有利になるようにまわりに働きかけるのがうまいというマイナスのイメージをもつ言葉になります。「世渡りがうまい」と言うこともありますね。「あいつは実力はないが、世渡り上手だからこの職場では敵がいない」などと使われます。反対の意味の場合は、「世渡り下手」と言うのです。
「要領がいい」の対義語は?
「要領がいい」の対義語は何でしょうか。
その1「手際が悪い」
「手際が悪い」は、「物事の進め方や言動が下手だ」という意味です。「要領が悪い」とほぼ同じ意味になります。「手際」とは「物事を処理する方法」という意味です。反対の意味では「手際が良い」と言います。「おまわりさんは交通事故現場の検証検証にかなり時間がかかった。手際が悪い印象だった」などと使われるのです。
その2「おっちょこちょい」
「おっちょこちょい」とは、「物事を軽く考え、かるはずみな行動をとる」という意味です。「よくミスをする」とか「そそっかっしい」といったニュアンスがあります。「おっちょこちょい」を分解すると、「おっ」は驚いた時に発する言葉で、「ちょこ」はあちらこちらにコソコソと動き回る「ちょこちょこ」の「ちょこ」、「ちょい」は「ちょいっと」の意味です。この3つの単語を組み合わせて「おっちょこちょい」という言葉が生まれました。「彼はおっちょこちょいだから携帯をいつもどこかに忘れてくる」などと使われます。
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